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「日本ならでは」の自然派&オーガニックコスメを知ろう
化粧品はスキンケアでもメイクでも自然派コスメじゃなきゃ嫌!という人、けっこう多いですよね。
ニールズヤードレメディーズやヴェレダなど、若い女性に大人気の海外ブランドも少なくないですが…実は日本にも、見逃せないブランドがたくさんあるって知っていますか?
今回は、日本で育ったオーガニック&自然派コスメブランドのなかでも、代表的なものを5つ紹介します。
まずは総論~日本で自然派&オーガニックコスメが育った背景とは?
日本のオーガニック&自然派ブランドを語るうえで欠かせないのが「ネイチャーズウェイ」という会社です。
1974年にできたこの会社は、最初のうちこそイギリスの自然派ブランドを扱っているだけでしたが、あの「ヴェレダ」の輸入を初めて手掛け、やがて自社でも化粧品を作るようになりました。現在ではメイクのブランドも含め、全部で5つのブランドを製造・販売しています。
のちほど改めて紹介しますが、いずれにしても、5つとも「ネイチャーズウェイ」が扱っているとはあまり認知されないまま、それぞれが独立した形で多くの女性たちに愛されています。
さて、日本でオーガニックコスメのブームが本格的になったのは2000年ごろからですが、その前後に日本生まれの自然派&オーガニックブランドも作られるようになりました。
特徴としては、「ちふれ化粧品」や「ポーラ」のように、もともと資本金のある会社が別ブランドとして立ち上げたり、人気のあるブランドを買収したりといったケースがあります。
いっぽうでは、愛用者向けにこじんまりと化粧品作りを続けてきた会社も少なくありません。そういった会社が何よりも苦労してきたのは販売経路が乏しい点でしたが、ネット通販が一般的になるつれ、以前よりもぐんと買いやすくなりました。
最近の自然派コスメブームの高まりを受けて、長く真面目にやってきたブランドにも注目が集まるようになったのは、私たちにとってもうれしいことですよね。ではいよいよ、具体的にブランドを紹介していきましょう。
イギリス生まれの日本育ち「サンダース・ペリー」:by株式会社ネイチャーズウェイ
「サンダース・ペリー」はもともとイギリスで生まれた自然派コスメ。当初、日本への輸入を行うために、取扱会社として「ネイチャーズウェイ」(当時は「ナチュラルコスメチックス」)が作られましたが、そのうちに日本国内向けの製品生産を任されるようになりました。
やがてその品質のすばらしさが本国に認められ、1996年には「ネイチャーズウェイ」が全世界の「サンダース・ペリー」製品の販売・製造権を取得するまでになります。
キャッチコピーは「台所にある道具と庭にあるハーブだけで作った」。パッケージにある原材料を見てみると、確かにどの製品も、「もしかしたら食べても大丈夫なんじゃないの?」と思えるほどシンプルな材料で作られているのが特徴です。
たとえば乳化剤の代わりに寒天を使ったり、美容成分の代わりにアロマオイルを独自のバランスで配合したりといった具合。本当に天然由来のものしか使っていないので、普通の化粧品に慣れた人が使うと、ちょっと違和感があるかもしれません。
でも、いかにも自然の恵みいっぱい!という使い心地は病みつきになりそう。ちなみに創業当時の精神を受け継ぎ、今でもひとつひとつの製品は職人によって手作りされています。
ごく限られた代理店でしか買えないところも、「知る人ぞ知るブランド」という価値を高めています。元祖・食べられる化粧品「ルバンシュ」:by 株式会社ルバンシュ
石川県に本社がある「ルバンシュ」の最大の売りは、「口に入れても大丈夫な化粧品」。その名前を一気に広めたのは2000年に発売された「100パーセント食用成分」で作られたリップクリーム、「ベジタブルリップ」でしょう。
使っているのはニンジンや大豆など、すべて食べられるものから採った成分ばかり。その後もクレンジングや洗顔料、化粧水に保湿クリーム、果てはハンドクリームなどでも「100パーセント食用成分」を実現させました。
どうしてここまで食用成分にこだわっているかというと…創業者の千田和弘氏がもともと食品研究会社出身だからです。たまたま化粧品の成分を分析する機会があった千田氏は、化粧品に含まれる成分には、身体に害のある成分が少なからず使われていることを知ります。
やがて「生涯で食べる化粧品の量は1.7キログラム」という衝撃的な説に行き着いた千田氏は「本当に安全な化粧品を作りたい」と願うようになり、「ルバンシュ」を設立したのです。
ちなみに、「ルバンシュ」とは、フランス語で「復讐」という意味だとか。下手をすると安全性を無視しかねない日本の化粧品業界に一石を投じたい…という千田氏の思いが込められています。
国産有機を意識した「ドゥオーガニック」:by ジャパンオーガニック株式会社
「ドゥオーガニック」の母体であるジャパンオーガニック株式会社は、あの「ちふれ化粧品」によって作られた会社。2000年ごろ、日本ではアロマグッズが人気になるとともにオーガニックコスメブームも起きていましたが、人気があるのはすべて海外製のものばかりでした。
そこで、「初の国産の本格的なオーガニックコスメを作ろう」ということで研究・開発がスタート。「ドゥオーガニック」が優れていた点は、当時日本でも認知され始めていた、海外のオーガニックコスメ認証に基準を合わせて開発を行ったことです。
当時はすでに、海外のオーガニックコスメ認証として「エコサート」と「コスメビオマーク」が一部の自然派コスメファンから絶対の信頼を得ていました。「ドゥオーガニック」は、まずはこのふたつの認証をダブルで取得できる製品作りを目指したのです。
いちばんの特徴は、メインの美容成分に日本ならではのものを取り入れたこと。足りないものは海外の有機植物由来のものに頼らざるを得ませんでしたが、国産有機玄米から採ったコメ胚芽油や米ヌカエキスなど、国内で作られた原材料を極力使用するようにしました。
こうして2007年、ふたつの認証を取得したうえで無事ブランドデビューを果たします。買う側にしてみれば、「見慣れないブランドだけど認証マークがついている」という安心感があったのでしょう。デビュー当初から注目を浴び、今でも着実にファンを増やし続けています。
親しみやすさがポイント「チャントアチャーム」:by 株式会社ネイチャーズウェイ
冒頭の総論でも紹介した、「ネイチャーズウェイ」が2011年に展開を始めたブランド。何といっても特徴的なのは、「本格的な自然派コスメなのに親しみがわきやすい」という点にあるでしょう。理由はふたつあります。
第1に値段が比較的手ごろなこと。化粧水などの基本アイテムはほぼ2000円台で買うことができます。第2にラインナップが豊富なこと。
自然派コスメというと、品数が少なく、肌悩みに合わせて細かく選べないことが多いのですが、このブランドの場合は、「敏感肌ライン」「「カサつきライン」「ニキビ肌ライン」の3つがあります。
パッケージもおしゃれなので気さくな印象を抱きますが、中身はもちろん本格派。「可能な限り自然原料もしくは自然由来原料を使用」「パラベン、シリコン、合成ポリマー、紫外線吸収剤は不使用」「自社農園で採れた無農薬栽培ハーブを使用」などなど、独自の厳しい基準に沿って作られています。
手に取りやすいけど本格派「素肌レシピ」:by 太陽油脂株式会社
合成界面活性剤や化学物質は使わない、合成添加物は使わないといった信条のもと、石鹸やベビー用アイテム、ヘアケア製品などを展開してきた「太陽油脂」。
もともと化粧水やクリームなども作っていて、一部には熱狂的なファンもいましたが、目立つような形でのスキンケアラインは、今まで展開していませんでした。
満を持して2013年に誕生させたのがオーガニックスキンケアライン「素肌レシピ」。「100パーセント天然由来の原料にこだわる」「防腐剤であっても石油系原料は使用しない」「オーガニックの原料を使用する」などなど、社内の厳しい基準によって作られています。
こちらも比較的買いやすい値段や親しみやすさが特徴。手に取りやすいかわいいパッケージであることやラインナップの充実ぶりを考えると、上で紹介した「チャントアチャーム」と競合するブランドであることは間違いないでしょう。
オーガニック原料の比率を公開したり、使われている成分についての詳しい情報を公開したり…などなど、ホームページからはどれだけこだわって製品を作っているか、熱意と自信がうかがえます。化粧水やオイル、美白美容液など一部の製品が「エコサート」認証を取得しているのも頼もしいですね。
日本ならではの自然派コスメはまだまだたくさん!
私たち日本人は、車にしても洋服にしても海外のもののほうが優秀!なんていう幻想を抱きがちですが、日本には、日本人らしいきめ細かな視点と厳しさで開発されたすばらしいブランドがたくさんあります。自然派コスメ&オーガニックコスメももちろんそう。
今回は代表的な5つのブランドを紹介しましたが、見逃せないブランドはまだまだたくさんあります。機会があれば、また改めて紹介しますね。