大人ニキビにエタノール配合の化粧品は厳禁?ニキビへの影響を詳しく解説

大人ニキビにエタノール配合の化粧品は厳禁?ニキビへの影響を詳しく解説

ニキビは10代の人だけの悩みではありません。大人になってから口元やフェイスラインにできる「大人ニキビ」は、ストレスや生活習慣の乱れ、誤ったスキンケアが原因と言われています。

皮脂の過剰分泌が原因でできる思春期ニキビは、エタノール配合の化粧品でお手入れするのが効果的です。ところが、大人ニキビは根本的な原因が異なるため、エタノール配合の化粧品でお手入れすると症状の悪化や、思わぬ肌トラブルの原因となる恐れがあります。

大人ニキビを改善するためには、正しいスキンケア方法を身に付け、規則正しい生活を送ることが大切です。本ページでは、大人ニキビの改善方法や予防策を紹介していきます!

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そもそも大人ニキビとは?

はじめに、あなたのその悩みは本当に「大人ニキビ」なのでしょうか?

大人ニキビは他の肌トラブルと間違えられることが多く、誤ったお手入れによって症状が悪化してしまうことがあります。まずは、大人ニキビができる原因や思春期ニキビとの違い、大人ニキビと間違えやすい皮膚疾患を正しく理解することから始めましょう。

大人ニキビの原因と特徴

普段私たちが「ニキビ」と呼んでいるものは、尋常性ざ瘡(じんじょうせいざそう)という名前のれっきとした皮膚病です。

症状が出る年齢によって、ニキビは思春期ニキビと大人ニキビの2つに分けられます。

 思春期ニキビ大人ニキビ
発症する年齢10代~20歳頃まで20~30代
主な原因皮脂の過剰分泌ストレス、不規則な生活、肌の乾燥、
無理なダイエットなど
できやすい場所主にTゾーン(おでこ・鼻)主にUゾーン(口元、頬、あご)

思春期ニキビに比べ、大人ニキビはさまざまな要因によって発症することが特徴です。乱れた食生活や睡眠不足、それに伴う便秘などが大人ニキビを悪化させる原因となります。

不規則な生活によって肌のターンオーバーが正常に行なわれなくなると、古い角質が毛穴をふさぎます。空気がなく密閉された場所を好むアクネ菌にとって、角質がつまった毛穴は最高の住処です。

また、大人ニキビは比較的大きめで膿を持っていることが多く、フェイスラインにできやすいことも特徴のひとつです。それぞれ原因が異なる思春期ニキビと大人ニキビは、同じ対処法では効果がでないということを理解しましょう。

大人ニキビに似た他の皮膚疾患

大人ニキビと思っていたものが、実は違う皮膚疾患だったということはよくあります。ニキビケアに効果的なお手入れも、その他の症状には逆効果ということもありますので、まずは自分の肌トラブルがどれに該当するのかを見極めることが大切です。

ここからは、ニキビと間違えやすい皮膚疾患を詳しく見ていきましょう。

面疔(めんちょう)

「おでき」「せつ」などと呼ばれることがある面疔は、大人ニキビよりも腫れが大きいことや、ジュクジュクと化膿しやすいことが特徴です。強い痛みや熱を持つこともあります。治療法としては抗生物質が有効とされています。

面疔は時間の経過とともに症状が落ち着くことがほとんどですが、細菌感染症なので、免疫力が低下していると再発を繰り返す場合があります。その場合は医療機関で適切な治療を受けることが大切です。

帯状疱疹

帯状疱疹の特徴は、神経に沿って体の左右どちらか一方に水疱や虫さされに似た紅斑ができることです。症状に個人差はありますが、チクチクとした痛みやかゆみのほか、発熱・頭痛・リンパ節の腫れなどの風邪に似た症状が現れることがあります。

水疱や紅斑は全身どこにでも症状が現れますが、顔や首にできると顔面麻痺になる恐れもある非常に恐ろしい病気です。帯状疱疹は、抗ウイルス薬で治療することがほとんどです。

粉瘤(ふんりゅう)

別名アテローム(アテローマ)といい、「脂肪のかたまり」と呼ばれることもあります。実際は脂肪ではなく、皮膚の下に袋状のものができて、その中に古い角質や皮脂などの老廃物がたまった良性腫瘍のことです。

強い痛みが伴う場合、皮膚科で切開手術を行なうのが一般的な治療方法です。完全に除去してしまえば、再発することはほとんどありません。老廃物を無理矢理しぼり出そうとすると、感染症にかかったり、膿が破裂して激しい痛みに襲われることもあるので、絶対にやめて下さい。

稗粒腫(ひりゅうしゅ・はいりゅうしゅ)

稗粒腫は、目のまわりにできるポツポツとした白くて小さいイボのようなもので、赤ちゃんや女性にできやすいと言われています。皮膚科で簡単に治療することができますが、根本的な原因はいまだによくわかっていません。

紹介した4つの皮膚疾患は、素人目で見るとニキビと間違えやすい外見をしています。見た目はそっくりでも、根本原因や治療方法は全く異なるため、誤った治療やスキンケアをすると症状が重症化してしまうことも考えられます。

上記に当てはまる症状が出た時は、すみやかに皮膚科にかかることが大切です。

大人ニキビができやすい人の特徴

大人ニキビができやすい人には特徴があります。「ニキビがなかなかよくならない・・・」と悩んでいる人は、以下の項目に当てはまるものがないかどうかをチェックしてみましょう。

間違った肌ケア

思春期ニキビとは違い、大人ニキビは皮脂の過剰分泌が原因ではありません。10代の頃と同じスキンケアをしていては、自ら症状を悪化させる原因をつくっているとの同じです。

大人ニキビの場合は、皮脂の過剰分泌よりも、むしろ肌の乾燥が原因となっている場合が多いです。毛穴の汚れや皮脂を落とそうとして、必要以上に洗顔に時間をかけるのは肌の乾燥を加速させることにつながります。

また、大人のニキビケアにピーリング成分が配合された化粧品を日常的に使うことはあまりオススメできません。保湿メインのお手入れをして、常に肌がしっとり潤っている状態をキープできるスキンケアを目指しましょう。日ごろから紫外線対策をするのも大切です。

このほか、汗と混ざってヘアケア剤が肌に付着した時は、念入りに洗い流すように意識して下さいね。

生活習慣

大人ニキビの予防には、規則正しい睡眠も大事に。副交感神経優位にすることでリラックス効果があります。

睡眠不足、栄養バランスの悪い食事、運動不足など、生活習慣の乱れは大人ニキビに直結します。不規則な生活を送ることでホルモンバランスが乱れ、大人ニキビ以外にも体にさまざまな悪影響を及ぼします。

私たちの体は、成長ホルモンの働きによって細胞分裂を繰り返しています。年齢によって異なりますが、細胞分裂は28~56日周期で行なわれ、それによって肌が生まれ変わることを「ターンオーバー」と言います。

ターンオーバーをつかさどる成長ホルモンは睡眠中に活性化する性質があります。逆に言うと、睡眠時間が短ければ肌は生まれ変わらないということです。睡眠不足は美肌の天敵とも言われていますので、大人ニキビに悩んでいる人は睡眠時間を見直してみることから始めましょう。

偏った食事も大人ニキビにはマイナスとなるもの。バランスのとれた食事が大人ニキビ改善には重要です。

さらに、偏った食生活を送っている人も要注意です。食事から摂取した栄養素は肌の基礎となります。野菜不足が続いたり、外食やインスタント食品を口にする機会が増えると、美肌づくりに必要なビタミンや食物繊維などの栄養素が不足します。

大人ニキビを予防するには、栄養バランスを考えた食生活が必要不可欠です。また、運動する習慣の少ない人も体内に老廃物がたまって大人ニキビができやすくなるので、日頃から軽い運動を取り入れることも大切です。

ニキビに触る癖がある人は、そこから菌が繁殖して症状が悪化することもあるので、気になってもニキビには手を触れないように気をつけて下さいね。

健康状態

良い健康状態は、大人ニキビ改善や対策には最適です。

大人になると、仕事や人間関係など日々の生活でストレスを感じることが増えますよね。実は、ストレスも大人ニキビの大きな原因となります。

心理的ストレスが交感神経を刺激して、皮脂の分泌を増やしてしまい、ニキビができやすい脂性肌が生まれてしまうことは科学的にも明らかにされています。

ストレスを感じると、口元やあごにニキビができやすくなります。とくに、あごは普段汗をかくことが少ないので、ストレスによって皮脂の分泌量が増えるとすぐに毛穴がつまってしまいます。他の部位に比べてターンオーバーのペースも遅いため、あごのニキビは治りにくいと言われています。

また、無理なダイエットをしている人も注意が必要です。食事の量を極端に減らすことは、先ほど紹介した食生活の乱れにつながります。

さらに、栄養不足は便秘の原因になるため、体内にたまった老廃物がニキビや吹き出物となって肌に現れてしまいます。たとえ減量に成功したとしても、肌がボロボロな人は決して美しいとは言えませんよね。

美肌は健康の上に成り立ちます。美意識の高い人ほど自分に厳しくなりがちですが、ストレスなく健やかな毎日を送ることが、大人ニキビを改善するための一番の近道なのです。

大人ニキビを経験した人は意外と多い

大人ニキビは、男女問わず誰でもできる可能性があるものです。ある化粧品メーカーが調査した結果によると、なんと6割近い人が大人ニキビに悩んでいることがわかりました。

大人ニキビアンケート結果引用元:オルビス「大人ニキビ」のリアルな実態を大調査!

さらに、過去に悩んでいたことがある人を加えると、大人ニキビ経験者は全体の75%にのぼります。体以外に背中や胸元にもできるという人もおり、それだけ多くの人が大人ニキビに悩んでいるということがわかりますね。

大人ニキビに悩んでいるのはあなただけではありません。たくさんの人が同じ悩みを抱えていて、試行錯誤しながら自分に合ったお手入れ方法やスキンケア用品を模索しています。

大人ニキビを予防・改善するには、根本原因を理解した上で、正しいスキンケアをすることが大切です。

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エタノール配合の化粧品は大人ニキビにどのような影響をもたらす?

多くの人を悩ませる大人ニキビには、どのような化粧品を使うのが効果的なのでしょうか?

思春期のニキビケアにはエタノール配合の化粧品がいいとされていますが、大人ニキビに対する効果も気になるところですよね。

ここからは、エタノール配合の化粧品の特徴や大人ニキビとの相性を調べてみました。

エタノールが化粧品に配合される目的

そもそも、エタノールとは一体どのようなものなのでしょうか?

エタノールはアルコールの一種で、別名「エチルアルコール」「酒精」とも呼ばれています。お酒と同じ成分なので、口に入っても全く問題はありません。

エタノールの用途はさまざまで、化粧品・食品添加物・燃料・消毒液など、実用方法は多岐にわたります。学生時代、理科の実験でエタノールを使用したことがあるという人も多いかも知れませんね。

エタノールが化粧品に配合される目的には以下のものが挙げられます。

  • 防腐効果
  • ニキビ菌や皮脂汚れを殺菌・洗浄する
  • 肌をひきしめる
  • 爽快感
  • 水に溶けにくい成分を溶かして均一にする

美肌を目指す上で、肌を清潔に保つことはとても大切なことですよね。エタノールはニキビ菌や肌に付着した雑菌、皮脂汚れを殺菌・消毒してくれるので、皮脂量の増加によってできる思春期ニキビには大きな効果を発揮します。

また、エタノールは揮発性が強く、蒸発する際に熱を奪う性質があるので、エタノール配合の化粧品を使用した後は肌がすっきりします。

エタノールが肌や大人ニキビに与える影響

思春期ニキビに効果があるから、大人のニキビケアにもエタノール配合の化粧品が効果的だと理解している人は大勢います。

残念ながら、それは大きな間違いです。

思春期ニキビが皮脂量の増加によってできるのに対し、大人ニキビはさまざまな要因が重なってできるということは前項でもお伝えしてきましたよね。それぞれ根本原因が違うのに、同じ化粧品で同じお手入れをしても、大人ニキビを改善することはできないということです。

大人ニキビは乾燥による要因が大きいため、揮発性の強いエタノールを含んだ化粧品を使用してしまうとさらなる肌の乾燥を招きます。また、エタノールの殺菌効果が健康な肌細胞にまで影響を与え、ちょっとした刺激でダメージを受けてしまう敏感肌の原因となる恐れもあります。

エタノールの殺菌効果が逆に肌の負担となり、ニキビが悪化するケースも少なくありません。大人ニキビを改善したい人は、エタノールが含まれている化粧品の使用を控えることが大切です。

他のアルコール配合の化粧品は大人ニキビに使える?

エタノール以外にも、化粧品に配合されるアルコール類がいくつかあります。エタノールが大人ニキビに適していないのでれば、他のアルコールなら問題ない?そんな素朴な疑問にお答えます。

まず、化粧品に配合されることがあるアルコールの種類から見ていきましょう。

アルコール名目的
セタノール
(別名セチルアルコール)
化粧品の質感を安定させるために使われることが多い
ステアリルアルコール保水剤・乳化剤としての役割を果たす
ベヘニルアルコール化粧品の粘性を高める
フェノキシエタノール防腐剤としての役割を果たす

4つの内、上の3つは主に化粧品の質感を保つ目的で配合されています。肌への刺激が少なく、アレルギー反応を示すこともほとんどないので、大人ニキビのお手入れにも安心して使用することができます。

一方で、赤字で表記したフェノキシエタノールというアルコールは少し注意が必要です。

フェノキシエタノールは、主に防腐剤目的で化粧品に配合されます。天然成分ということもあり、安全性が高いイメージがありますが、殺菌力が強いため配合量は1製品あたり1%までと制限されています。

前項でも記述していますが、アルコールの殺菌作用は肌の負担となることがあり、結果的に大人ニキビを悪化させる原因につながることがあります。大人のニキビケアは、殺菌力よりも保湿力を重視した化粧品選びが大切です。

大人ニキビができているときの化粧品の選び方と注意点

大人ニキビを改善するためには、ニキビの症状や肌質に合った化粧品を選ぶことが大切です。選び方のポイントは、成分とその配合量をきちんとチェックし、できれば手にとって質感や肌なじみを確認することです。

ここからは、大人ニキビに効果的な化粧品の失敗しない選び方を紹介していきます。

エタノールが入っていない化粧品の選び方

化粧品にエタノールが入っているかどうかを確認するには、パッケージに『アルコールフリー』というキーワードがあるかどうかをチェックしてみて下さい。

化粧品におけるアルコールフリーとは、エタノールが含まれていない商品であることを意味します。先ほど紹介したセチルアルコールやフェノキシエタノールなどは、どれもエタノールとは性質が異なるため、化粧品のカテゴリーとしてはアルコールに分類されません。

パッケージの裏側の成分一覧にエタノールと書かれていないかどうかもあわせて確認してみるといいですね。成分をチェックした後は、できればテスターや試供品で自分の肌との相性を確かめてみることをオススメします。

エタノール(アルコール)以外で気を付けたい成分

化粧品に含まれる成分で、エタノール以外にも気をつけたい成分がいくつかあります。

ポリエチレングリコール(PEG)

化粧品の乳化剤として使用されることが多いポリエチレングリコール。さまざまな分子サイズがあり、その大きさは「PEG-○○(数字が入る)」と表します。水によく溶ける性質で、粘性を高める作用があることから、多くの化粧品やヘアケア剤に使われています。

分子量が小さいもの(PEG-12以下)は浸透力が高く、肌への刺激が強いので、大人ニキビを改善する目的では使用を控えることをオススメします。とくに、海外で販売されている化粧品にはPEG-12以下のPEG類を配合しているものがあるので、使用前に成分一覧をきちんと確認するようにしましょう。

サリチル酸

強い殺菌作用が特徴のサリチル酸は、皮膚病の治療や食品の防腐剤として使用されることがある薬物です。化粧品としては古い角質を落とすためのピーリング剤として使われますが、刺激が強く、アレルギー反応を起こす可能性があることもわかっています。

大人ニキビに悩む人や乾燥肌の人、アトピー体質の人は、サリチル酸の強い殺菌効果で肌に刺激を感じることがあります。乾燥を悪化させる原因となる場合もあるので、サリチル酸が配合されている化粧品の使用には注意が必要です。

硫黄

角質をやわらかくしたり、皮脂の過剰分泌を抑える効果がある硫黄は、思春期ニキビ向けの化粧品に多く含まれます。温泉成分としても見かけることの多い名前ですが、肌が弱い人は硫黄泉に入浴するだけで皮膚が赤くなってしまうこともあるようです。

これは、硫黄の強い殺菌作用が影響しているためです。大人ニキビを予防・改善するためには殺菌効果の強い成分は避けなければいけませんので、硫黄が配合されている化粧品は使用しないように注意しましょう。

エタノール配合の化粧品を使うときの注意点

エタノールが配合されていない化粧品を選ぶのはとても難しいことですが、配合量が少ないものを選べば肌への刺激を抑えることができます。

エタノールが配合されることの多い化粧品の代表格と言えば化粧水ですが、市販の化粧水の平均的なアルコール濃度は10%前後と言われています。

アルコールフリー化粧品などを除くと、しっとり系化粧水でアルコール濃度10%程度が標準で、さっぱり系の化粧水では15%程度が標準的です。

しっとり・さっぱり・薬用という表記は、使用感の違いや含まれるエタノールの濃度によって分けられます。大人ニキビを改善するにはとにかく保湿をすることが大切なので、アルコール濃度が低いしっとりタイプの化粧品を選ぶようにしましょう。

また、化粧品のパッケージに記載されている成分は配合量が多い順に並んでいます。大人ニキビ向けの化粧品を選ぶ際には、エタノールが何番目に書かれているかを参考にしてみるのもいいかも知れませんね。

大人ニキビができてしまったときの対処法

注意していたのに、気が付いたら大人ニキビができていた・・・。そんな時は、これ以上症状を悪化させないため適切に対処することが大切です。

大人ニキビができてしまった時、すぐにできる対処法には次のものがあります。

大人ニキビを悪化させる生活

大人ニキビを悪化させないようにするには、バランスの取れた食事や睡眠などが大切です。

いつまでも大人ニキビが治らない、治ってもまたすぐにできてしまうという人は、一度生活習慣を見直すことから始めましょう。

働き盛りの20~30代は、知らず知らずのうちに乱れた生活習慣を送っています。コンビニ弁当や外食の機会が続いた時は、自炊をしたり野菜を積極的に食べるなどして、栄養バランスを意識した食事内容を心がけて下さい。

睡眠不足も美肌の天敵です。どんなに忙しくても最低6時間は睡眠時間を確保できるように一日のスケジュールを調整してみてはいかがでしょうか?

また、肌に合わない化粧品で大人ニキビを悪化させている可能性もあります。長年同じ化粧品を使用している人や、エタノールが配合されているスキンケア用品を使用している人は、成分を意識した化粧品選びをしてみることをオススメします。

大人ニキビで病院に行く目安

大人ニキビが悪化した場合、病院に行くレベルか否かの判断は、赤ニキビが片頬に5個以上できたときや、思った以上に化膿しているときなどです。自分の肌を知ることも大事です。

風邪をひいたら病院に行くように、大人ニキビができたら皮膚科に行くという選択肢もあります。

大人ニキビに似た他の皮膚疾患の項でも説明しましたが、ニキビだと思っていたものが、実は全く別の皮膚疾患だったというのはよくある話です。毎日のスキンケアで症状を悪化させていることもありますから、大人ニキビが気になりだしたら一度皮膚科で診てもらうことをオススメします。

大人ニキビで病院に行くタイミングですが、ニキビが化膿したり、赤ニキビが片頬に5個以上できた時が目安になります。また、一週間経っても症状が回復しない時もすぐに病院で診てもらって下さい。

ニキビはれっきとした皮膚病です。症状の程度を問わず気になる時はいつでも医師に相談して下さいね。

大人ニキビができたときのお手入れ法

大人ニキビの対処法として、髪がニキビにふれないようにまとめるなどの方法もよいようです。

大人ニキビができてしまったときは、いつも以上に保湿を意識したお手入れをしましょう。保湿をすると肌のバリア機能が高まるので、ニキビ跡が残りにくくなります。エタノールフリーの化粧水をたっぷりしみ込ませ、乳液やクリームできちんとフタをしてあげて下さい。

常に肌を清潔に保つことも大切です。髪の毛があたらないような髪型にすることや、お手入れの時以外は触らないように気をつけましょう。

ただ、清潔を意識しすぎるあまり一日に何度も洗顔するのは逆効果です。洗顔は一日2回、肌に負担をかけないように優しく洗って下さい。洗顔料を使うのは夜だけにして、朝は思い切ってぬるま湯洗いだけにするのもいいかも知れませんね。

紫外線も要注意です。紫外線はニキビを悪化させるだけでなく、肌の水分を蒸発させて新しいニキビが増える原因となります。ニキビに刺激を与えないように、日頃から紫外線対策を欠かさないように意識しましょう。

食事と睡眠で大人ニキビを改善

毎日忙しく過ごしている人ほど、大人ニキビができやすい体質です。外食の機会が多い人や、残業続きで睡眠時間が少ない人など、忙しい生活を送っているだけで大人ニキビの予備軍と言えるのです。

最後は、大人ニキビを予防する上で知っておいてほしい食事と睡眠に関する情報を紹介します。

大人ニキビにはビタミンの摂取がおすすめ

大人ニキビを改善するため、積極的に摂取してほしい栄養素がビタミンB群・C・Eです。ビタミン類は肌の健康を維持するのに欠かせない栄養素です。まずは、それぞれのビタミンがどのような効果を持ち、どんな食品に多く含まれるのかを見ていきましょう。

ビタミンB群

大人ニキビにはビタミンBの多く含まれるまぐろも◎です。

ビタミンB群とは、ビタミンB1・ビタミンB2・ビタミンB6・ナイアシン・パントテン酸・ビオチン・ビタミンB12・葉酸の8つの成分の総称です。ビタミンB群は補酵素としての役割を果たし、三大栄養素(脂質・糖質・たんぱく質)の代謝に深く関わっています。

肌の土台となっている主な栄養素はたんぱく質です。たんぱく質の代謝とは、つまり肌のターンオーバーのことを意味します。ビタミンB群は、肌が正常に生まれ変わるのをサポートしている、まさに縁の下の力持ちのような存在です。

大人ニキビに良いビタミンBを多く含むレバーなどが◎

数あるビタミンB群の中でも、とりわけたんぱく質の代謝に深い関わりがあるのは、ビタミンB2・ビタミンB6・ナイアシン・ビタミンB12の4種類です。これらのビタミン類が多く含まれる食品は以下のとおりです。

名称役割多く含まれる食品
ビタミンB2皮膚や粘膜の健康を維持する豚・牛・鶏レバー、うなぎ、納豆など
ビタミンB6皮膚や粘膜の健康を維持するまぐろ、牛レバー、鶏ひき肉、さけ、さんまなど
ナイアシン皮膚や粘膜の炎症を防ぐたらこ、まぐろ、かつお、豚レバーなど
ビタミンB12肌のターンオーバーを促進するしじみ、すじこ、牛レバー、あさりなど

大人ニキビに効果があるビタミンB群は、動物性たんぱく質に多く含まれますね。ビタミンB群が不足すると、大人ニキビをはじめさまざまな皮膚炎にかかりやすくなります。

ビタミンC

大人ニキビの改善にビタミンCも◎

「レモン○個分のビタミンC」と表現されることが多いビタミンCは、美肌づくりに欠かせない栄養素です。肌のターンオーバーを正常に保つ役割のほか、体内に存在する抗酸化物質として大人ニキビを予防する働きがあります。

ビタミンCが多く含まれる食品には、赤ピーマン・黄ピーマン・アセロラジュース・芽キャベツ・レモンなどが挙げられます。

ビタミンE

ビタミンEを多く含むナッツなども大人ニキビ改善には良い食べ物です。

ビタミンCと同じく強い抗酸化作用があり、化粧品にも配合されることが多いビタミンE。肌の炎症をしずめる作用があるので、赤くて痛みを伴う大人ニキビの改善に大きな効果を発揮します。

ビタミンEが多く含まれる食品には、ナッツ類・オリーブオイル・うなぎ・かぼちゃ・アボカドなどがあります。

以上3つのビタミンを摂取することは、大人ニキビをはじめとするさまざまな肌トラブルの予防・改善につながります。「最近肌の調子が良くないな・・・」と感じる人は、上記で紹介した食品を積極的に摂取することを心がけて下さいね。

大人ニキビができやすい食べ物

大人にきびができやすい人は、甘い物を好む傾向があることがわかっているようです。今現在、甘い物をよく食べ、大人ニキビが治りにくいのだったら、甘い物を控えても良いのかも知れません。

大人ニキビができやすい人は、以下の食べ物を好む傾向にあります。

  • 甘いもの
  • 脂っぽいもの
  • 辛いもの(刺激が強いもの)

ケーキやチョコレート、アイスクリームなどの甘いものには、たくさんの糖質が含まれています。摂りすぎた糖質を分解するために大量のビタミンB群が使われるのですが、そうなるとたんぱく質の代謝にはビタミンB群が行き渡らなくなってしまうのです。

おまけに、分解しきれなかった糖質は脂肪となって体内に蓄積されるため、皮脂量が増えてさらなる肌トラブルを招いてしまう恐れがあります。皮脂量が増えるのは脂っぽいものも同様です。

辛いものに関しては、発汗作用によって新陳代謝を上げる効果が期待できるので、適量であればあまり気にしなくても問題はありません。ただ、辛いものは味付けが濃いことが多いので、糖質や塩分を摂りすぎないように注意が必要です。

好きなものをおいしく食べることはストレス発散につながりますが、ニキビ予防の観点からすると上記の食べ物は極力控えることが大切です。どうしても食べたい時は、頻度や量に気をつけながら、食べすぎないように気をつけて下さいね。

質のいい睡眠を心がける

質の良い睡眠は、大人ニキビの改善に◎な生活週間です。

睡眠中に肌が生まれ変わっているということはすでにお伝え済みですが、ぐっすりと深い眠りにつくことで肌のターンオーバーはより一層活発化します。

ターンオーバーがもっとも活発になるのは、眠りについてから3~4時間の間で、この時間内にもっとも多く成長ホルモンが多く分泌されると言われています。まとまった睡眠時間を確保しなければいけないと言われるのはこのためですね。

質のいい睡眠をとるには、おやすみ前に体をあたためることが大切です。お風呂にゆっくりとつかって一日の疲れを癒してあげましょう。ベッドに入るのは体のほてりがとれる頃、入浴後1時間ほど経ったタイミングがオススメです。

大人ニキビをきっかけに身体の声を聞こう(まとめ)

生活習慣の乱れやストレス、誤ったスキンケアなど、大人ニキビの原因はさまざまです。思春期ニキビとは違い、エタノール配合の化粧品では大人ニキビを改善することはできません。食生活や人間関係が大人ニキビに直結している可能性も十分に考えられます。

大人ニキビをきっかけに、まずは身体の悲鳴に耳を傾けてあげましょう。一つひとつ解決していくことが、生活習慣の見直しになり、大人ニキビの改善につながっていきます。

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