オールインワンコスメで上手にスキンケア！選び方のコツ伝授

化粧水や乳液、美容液、クリームなどの幾つものスキンケアアイテムをひとつにまとめた化粧品のことを、オールインワン化粧品やオールインワンコスメと呼びます。

その便利さから大流行し、今ではどこのコスメショップにも置いているほど人気を集めたオールインワンコスメですが、実際に選ぶ際にはどのような点に気を付ければいいのでしょうか。

オールインワンコスメのメリットや注意点、選び方のコツをご紹介します！

一番のメリットは「短時間でスキンケアできる」ということ

現在のスキンケアの手順といえば、化粧水のあとに美容液や乳液、そのあとにクリームなどを使うのがスタンダードです。でも、忙しくて時間がないときや、子どものお世話でスキンケアに時間を割けないときなどには、たくさんの化粧品を使うのは難しいですよね。

ところがオールインワンコスメなら、幾つものスキンケア効果を兼ね備えているので一回だけで済み、かなりの時間を短縮できます。やはりこの点が、オールインワンコスメの最大のメリットと言えるでしょう。

ポーラ研究所が行ったスキンケアの実態調査によると、女性が夜のスキンケアにかける時間の平均は13～14分程度となっています。さらに、「スキンケアを熱心に行っている」と答えた女性の場合は平均スキンケア時間が20～23分とより長いことが分かりました。

オ－ルインワンコスメ使用の場合の所要時間は、各メーカーの提唱によると30秒から3分程度となっています。これだけの時間を短縮できるのは、忙しい現代女性にはたいへん嬉しいメリットですね。

スキンケアにかけるコストも抑えられる！

オールインワンコスメのもう一つの大きなメリットに、何種類も化粧品を揃える必要がないためコストを抑えやすいという点があります。ここで、ポピュラーな人気のある大手化粧品メーカー「ちふれ化粧品」を例に検証してみましょう。

ちふれのスタンダードなラインである「保湿　しっとりタイプ」シリーズを揃えると、化粧水（180ml）550円、美容液（45ml）600円、乳液（150ml）550円、保湿クリーム（56g）700円、さらにパック（4枚）760円と化粧下地（35g）300円も加えて合計3460円になります。

ところが、この6つの役割を1つでこなすオールインワンの「うるおいジェル」（108g）なら800円で済みます。実に4分の1以下にまでコストを抑えることができました。

メーカーによってオールインワンコスメの価格設定は様々ですが、ほとんどのメーカーが紹介した例のようにコストパフォーマンスを向上させられる傾向にあります。

肝心のスキンケア効果は？

手軽に使えるオールインワンコスメですが、「代わりにスキンケア効果が弱いのでは？」と疑問に思う方もいらっしゃるでしょう。

成分としては、ひとつのアイテムでお手入れが完了するように複数の美容成分が配合されていますので、スキンケアの能力自体が低いということは基本的にはないかと思います。

化粧水や乳液を順番に使う方法との決定的な違いは、美容成分が肌に馴染んでいく過程にあります。

順番に複数のアイテムを使う場合をパーセンテージで説明すると、使用する美容成分の100％を小分けして、化粧水：20％、乳液：30％、美容液：20％、保湿クリーム：30％という風に、少しずつ肌に与えていくことになります。

さらに、化粧水は浸透を助ける、乳液は肌に栄養を補給、クリームはそれらに蓋をする、などの役割分担がされていて、アイテムごとに機能が異なります。

オールインワンコスメの場合は、100％の美容成分を一度に肌に与え、機能のすべてをひとつのアイテムでカバーすることになります。

この二つの片方だけが優れているということではなく、どちらの方法が適するかは人によって違います。アイテムを分ける方が美肌効果が高い場合もあれば、一回で済ませるオールインワンの方が肌への負担が少ないこともあります。

そのため、自分にはどちらが合っているかは実際に使って試してみるのが良いでしょう。今は複数のアイテムを使っているけれど忙しくてスキンケアが疎かになっている、といった場合は、是非ともオールインワンコスメを試してみることをおすすめします。

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オールインワンコスメにはいろいろなタイプがある！

現在のオールインワンコスメのほとんどはジェルタイプのものですが、他にもローションタイプ、クリームタイプ、シートマスクタイプなどがあります。

また、スキンケアだけでなく化粧下地の役割も含んでいるタイプなどがありますが、下地となる成分が肌に負担をかけてしまうこともあるため、純粋に肌のお手入れだけをしたいシーンでは選ばないようにしましょう。逆に、朝のメイク前などには最適です。

他にも、美白効果の高いもの、アンチエイジング効果があるもの、ニキビ肌用や敏感肌用など、肌質に合わせたラインナップがあります。スタンダードなものから試してみて、もっといろいろなものを使いたいと思った場合にはおすすめです。

噂の「モロモロ」は正しい使用方法で防げる！

オールインワンコスメのデメリットとして、スキンケアのあとに「消しゴムのカスのようなモロモロ」ができてしまうことがあるようです。これには幾つかの原因が考えられ、正しい使い方をすれば解消することができます。

モロモロができる原因として、ジェルが多すぎることや、塗る際にこすりすぎてしまっていることが考えられます。

「これひとつしか塗らないのだから」と、たくさん塗りたくなってしまう気持ちはたしかに共感できますが、多すぎる量を塗っても効果が増す訳ではありません。

正しい使い方は、製品ごとに記載されている適量、たとえば「さくらんぼ一粒分」「五円玉大」などの表記を守り、指先よりも手のひらでサッと全体に馴染ませる方法です。その上で、乾燥の気になるところがあれば少しだけ薄く塗り直すようにしましょう。

オールインワンコスメを選ぶ際のポイント

それでは、実際にオールインワンコスメを選ぶときに気を付けたい点を紹介します。オールインワンコスメには、必ずと言っていいほど「何の役割を持っているのか」が明記してあります。

例えば、「化粧水、乳液、クリームの3つの役割がこれ1つで済みます」という様なフレーズで書かれています。さらにパック効果、化粧下地の効果などが加えられたものがあり、中にはUVカット効果のあるものも作られています。

下地効果が要らない場合は省いた方が良いことは先程説明しましたが、他にも機能の取捨選択をするべきポイントがあります。それは、どのようなテクスチャーのものを使いたいかという点です。

しっかりとした使用感が欲しい場合は、パックや美容液の効果が含まれているものを選びましょう。逆にさっぱりとしたテクスチャーが好みなら、なるべくシンプルな機能の製品が良いでしょう。

もう一点注意したいのは、保存のための成分についてです。近年、無添加やオーガニックのコスメが人気を博しています。肌を刺激する余分なものが入っていないのは、もちろん嬉しいことですね。

しかし、無添加だから絶対に肌に良いというわけではないのです。これはどの化粧品にも共通して言えることですが、添加物＝保存するための成分が全く入っていないということは、化粧品自体が劣化しやすく、腐りやすいということに繋がります。

特にオールインワンコスメの場合、100gを超える大容量の製品も少なくありません。使用期間も1～2ヶ月と、決して短くはない期間、同じものを使い続けることになります。そのような状態において、保存成分が全くないことは本当に良いことと言えるでしょうか？

より良いコスメを選ぶための正しい対処法は、本当に避けるべき肌に悪い成分が含まれているかどうかをチェックすることです。防腐剤の中でも、「メチルイソチアゾリノン」は10人に1人がパッチテストで反応したというデータがありリスクの高い成分ですので、出来る限り避けたい成分です。

理想的なのは、「ダイコン根発酵液」、「ワサビ根発酵液」などの植物由来の防腐成分。「パラベン」や「フェノキシエタノール」は有名な防腐剤で危険視されがちですが、防腐効果は確かに有効で、人によっては刺激がないこともあるため一概に悪いとは言い切れません。

ただ、肌が非常に敏感で少しの防腐剤でも肌荒れを起こしてしまうという方もいらっしゃるかと思います。そういった方でオールインワンコスメを使用される場合は、容量が少なく短期間で使い切れるものを選ぶか、小分けにしてしばらく使わない分は冷蔵しておくなど工夫すると良いでしょう。

使ったことがない方は一度お試しを

これからオールインワンコスメに挑戦する場合、複数のスキンケアアイテムをひとつにまとめるにあたって、少し勇気が要るかもしれません。しかし、今、当たり前に思っているスキンケアを少しずつ見直すことで、より美肌に近づける可能性はたくさんあります。

その可能性を見つけるために、オールインワンコスメを試してみる価値は十分にありそうです。

特徴や使い方をよく知った上で、ぜひ一度チャレンジしてみてはいかがでしょうか。その際は、選び方の注意点に十分気を付けて下さいね。