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初めての手作り化粧品!基本的な材料の特性と注意点をご紹介
皆さんはどんな化粧品を使っていますか?その化粧品にどんな成分が入っているのか、ご存知ですか?
最近人気の自然派化粧品や無添加化粧品。でも自然派コスメをキャッチフレーズにしている化粧品でも気を付けて見るといろいろな添加物が入っていることも…。
例えばパラベンなどの防腐剤が入っていたり、保湿のためにBG(1.3‐ブチレングリコール)が入っていたりと100%自然の成分で作られている化粧品を見つけるのは意外と大変です。
それならいっそ自分で化粧品を作っちゃおう!そう考えている方も多いのではないでしょうか?手作り化粧品は基本的に混ぜ合わせるだけなので、意外と簡単に作れます。
でも、素材によっては用量をきちんと守らないとお肌に負担がかかってしまうこともあるんです。
ここでは手作り化粧品のメリット、デメリット、そして手作り化粧品でよく使われる基本的な材料をご紹介します。
簡単に作れちゃう!手作り化粧品はとても経済的!
自分で化粧品を作るメリットはなんといっても材料を全て自分で決められることではないでしょうか?化粧水や保湿用のクリーム、パック、石鹸まで、自分の選んだ材料で作れちゃうんです。
しかも作り方はとても簡単。ほとんどが混ぜあわせるだけなので計量カップや温度計、計りなどの家庭にある調理器具と保存用の容器があれば十分です。基本となる材料もスーパーや薬局で手に入りますので気軽に始められますね。
更に市販の化粧品よりも安く作れてしまうのも魅力的です。
めんどくさがり屋さんにはつらい!?長期保存不可と衛生管理
自分で作る化粧品にわざわざ添加物を入れる人は少ないでしょう。手作りコスメでは自分の好きな材料で保存料や防腐剤無しの無添加化粧品が作れます。安心して使える反面、使用期限が短くなるデメリットもあります。
また容器や計量カップなどの器具を殺菌しないで作ると雑菌が繁殖しやすくなったり早く劣化してしまう心配も。長期保存が出来ないのでこまめに作る手間がかかります。
面倒くさがりな人や忙しい人は、最初は楽しかった手作りコスメが負担になってくるかもしれません。
いかがでしょうか?ここまでで、なんだか面倒くさそう・・・と思ってしまったらきっぱりと諦めて自分に合った市販の化粧品を見つけた方がよいかもしれませんね。
手作り化粧品のもう一つの魅力は楽しんで作ること。作っていくうちにいろいろな素材が気になってきます。
その素材の効果や使い方などを調べて、知識がついてくるのも楽しみの一つと言えるでしょう。しかし面倒くささが先に立ってしまったらストレスとなってしまいます。
もちろん市販の化粧品にもお肌に優しいものはありますので、自分に合った化粧品を探しましょう。手作りコスメを長続きさせるコツは楽しむことにあるのです。
基本の材料の特性と注意点をご紹介
ここでは化粧品作りでよく使われる基本的な材料をご紹介します。中には容量を守らないとお肌に負担がかかってしまうものもあるのできちんと特徴を理解しましょう。
食物性グリセリングリセリンは手作りコスメでは定番の材料で化粧水、クリーム、石鹸などを作る時に使います。
ヤシの実などの植物や海藻類、人の皮下にも脂質として蓄えられている物質で、アレルギーが出にくく、多くの人が安心して使える材料です。水分を引き寄せる性質があるので保湿剤効果が期待できます。
注意点:グリセリンを入れると保湿効果が期待できますが、入れる割合が多いと皮膚の水分が吸い上げられて逆に乾燥してしまいます。また粘性がある為、ベタベタします。
入れる割合は全体の10%以下にして、乾燥が気になる時は重ねつけしたり、クリームを塗って補いましょう。
精製水精製水とはその名の通り精製された水で、蒸留、ろ過、イオン交換などを組みあわせて精製して純度を高くしています。
化粧水、クリーム、石鹸作りに使います。薬局などで手に入り、500ml100円程度と、とても安価です。もちろん防腐剤などは入っていませんから開封したら1週間以内には使い切りましょう。
エタノールこちらも薬局などで簡単に手に入る基本的な材料です。エタノールには殺菌効果があるので菌の繁殖を抑えたり、グリセリンのベタつきを抑えて化粧品の使い心地を良くしてくれます。
無水エタノールと消毒用エタノールがあり、無水エタノールは99%アルコールで、消毒用エタノールは76.9%-81.4%のエタノールを精製水で希釈した物です。
化粧品づくりには無水エタノールの方が良いでしょう。理由は既に薄められている消毒用エタノールにグリセリンや精製水などを加えたら更に濃度が薄くなってしまいます。
アルコール度数の高いエタノールは精油と水を混ざりやすくする効果があるので無水エタノールの方が精油とよく混ざります。
注意点:エタノールには肌や毛穴を引き締める収斂作用がありますが、揮発性が高いので乾燥肌の方や、アルコールに弱い方は避けてください。
尿素尿素には乾燥してかゆくなった肌を保湿し、かゆみの出にくい肌にする効果があります。しかし長期間使い続けるとターンオーバーのサイクルが早くなりすぎてしまいます。
ターンオーバーが早すぎると皮膚のバリア機能は低下し、赤み、炎症が起こりやすい敏感肌になってしまうのです。また新しい皮膚は十分に水分を抱え込む力が弱いので乾燥しやすくなってしまう可能性もあります。
角質の溜まった、ざらざらした肌や荒れた状態での使用はお勧めです。しかし毎日使う化粧水やクリームには配合を控えた方がよいです。尿素配合のコスメは期間限定で使うスペシャルケアに適しています。
クエン酸レモンなどの柑橘類、お酢や梅干しなどの酸っぱい食べ物に入っている成分で、人の細胞の中にもあります。
クエン酸は血流を改善して肌を活性化させたり、ピーリングの効果がありますので吹き出物などの肌荒れに効果を発揮します。
また、クエン酸は酸性ですのでほんの少し混ぜるとお肌に優しい弱酸性の化粧品が作れます。薬局などでは白い粉末状になって売られています。よく見ると工業用・掃除用・食品用と用途別に別れていますが化粧品づくりでは純度の高い食品用のものを選びましょう。
注意点:クエン酸と精製水でピーリング材が作れますがやりすぎると肌のターンオーバーが早くなりすぎて皮膚が赤くなる恐れがあります。週に1回程度に留めておきましょう
フローラルウォーター芳香蒸留水とも呼ばれ、精油を作る過程でできる香りの成分を含んだ蒸留水です。香りがよく、ハーブなどの植物が持つ成分や、微量の精油成分が含まれています。
また、ほとんどのフローラルウォーターがPh5~6の弱酸性なので化粧品づくりにピッタリの素材です。特徴は植物の種類によって様々です。以下に代表的なフローラルウォーターをご紹介します。
ローズウォーター:女性ホルモンの分泌を促進してホルモンバランスを整える・潤い、弾力改善・引き締め効果
ラベンダーウォーター:保湿、収斂作用に優れている・皮脂バランスの調整・抗炎症作用
ペパーミントウォーター:皮脂バランスの調整・抗炎症作用・鎮静効果があるので日焼け後のケアなどに良い。
注意点:香りもよく、美肌効果も高いフローラルウォーターですが、元の植物は無農薬栽培かどうかきちんと確認しましょう。フローラウウォーターを作る過程でアルコールなどの溶剤が使われていたり、防腐剤や安定剤が添加されている場合があります。
折角安心して使える化粧品を作るために手作りしているのに、知らない内に合成保存料や防腐剤が入ってしまう可能性もあるので十分に注意しましょう。
精油水蒸気蒸留法や二酸化炭素抽出法によって抽出された脂溶性の液体です。リラックス効果やリフレッシュ効果、ホルモンの分泌のバランスを整えてくれる効果など精油によって効果は様々です。
揮発性が高く、日光や酸素に触れると劣化が早まりますので日の当たらない涼しい場所に保管しましょう。精油入りの手作り化粧品は遮光性のビン(色つきのビン)に入れて保管し、直射日光には当てないようにしましょう。
精油の注意点:精油は100%天然の植物からできていますが、濃度が非常に高い為刺激が強すぎる時があります。以下に注意が必要な精油をご紹介します。
妊娠初期は使用を避けた方がよい精油:カモミール・サンダルウッド・ラベンダー・ジンジャー・ローズマリーなど
授乳中は使用を避けた方がいい精油:ジャスミン・ゼラニウム・ローズマリー・フェンネル・セージ・ペパーミントなど
光毒性のある精油:オレンジ・グレープフルーツ・レモン・ライム・ベルガモットなど
使用する量に注意が必要な精油:カモミール・イランイラン・ジンジャー・ペパーミント・ラベンダー・ユーカリなど
これらはほんの一部です。敏感肌の方や長期使用する場合は特に注意しましょう。
注意点を守り、自分の肌に合った手作り化粧品を
いかがでしたか?手作り化粧品によく使われる材料の特徴と注意点をご紹介しました。
簡単に作れてしまう手作りコスメですが作り方や容量をきちんと守らないと逆にお肌に負担をかけてしまうものもあります。特に精油の中には毒性を持つものがありますので絶対に原液のまま使用しないでください。
また、保存容器の殺菌は丁寧にして、常温保存は避けるなど、衛生管理も大切です。
とはいえ気に入った材料で自分に合ったコスメを作るのはとても楽しいです。作っていくうちにコスメの知識もついてきますし、今まで以上に自分の肌の状態を知るきっかけにもなりますよね。
作る前に自分が使いたい材料の特性をきちんと把握して世界で1つだけのオリジナルコスメを楽しんでください。