美容オイルが肌のくすみの原因になる?油焼けしないオイルの種類と使い方を解説

美容オイルが肌のくすみの原因になる?油焼けしないオイルの種類と使い方を解説

「美容オイルを使うと、油焼けして肌がくすむ」

そんな噂を聞いて、なかなか美容オイルへの一歩を踏み出せない人も多いと思います。しかし美容オイルは正しく使えば、油焼けしないどころか肌のくすみ改善に効果を発揮しますよ。

このページでは、油焼けしない美容オイルの種類と使い方をご紹介します!

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美容オイルによる油焼けがくすみの原因になる?

油焼けとは、日差しの影響で酸化した美容オイルが肌に刺激を与え、肌が暗く見える「くすみ」の状態を引き起こすこと。ここでは、どうして油焼けが起こってしまうのかを詳しく見ていきます。

油焼けは美容オイルの酸化が原因

油焼けは美容オイルの酸化が原因。カットして、切り分けたリンゴを放置すると表面は酸化して茶色に変色します。

油焼けの原因は美容オイルの酸化です。酸化とは、物質が酸素と結びつくこと。代表的な例は、鉄くぎが錆びる、リンゴの切り口が茶色く変色する、といった現象です。「錆びる」「変色」という変化から、酸化=劣化と考えてもいいでしょう。

ではなぜ、日差しに当たると美容オイルの酸化が起こるのでしょうか。原因は太陽の光と熱にあります。

太陽光線はいろいろな波長の光の集まりである。一般に、紫外線のように、波長が短い光ほどエネルギーが大きく、強く酸化を促進する。可視光線も光量がありエネルギーも比較的大きいので、十分に酸化を促進する。引用元:油の酸化

紫外線を筆頭に、太陽の光には酸化を進行させる作用があるのです。美容オイルに不純物が混じっていると、オイルと一緒に不純物も酸化するので油焼けがより起きやすくなります。

また美容オイルのような油類は、温度が上がるごとに酸化スピードが上がります。太陽の熱が美容オイルを温めると、酸化が助長されるわけです。

つまり、美容オイルを肌に塗って外出すると油焼けが起きるのは、太陽の光と熱が招く美容オイルの酸化が原因。

油焼けは「酸化した美容オイル」が要因なので、直射日光が当たる場所に放置するといった、間違った保管方法で酸化した美容オイルを肌に塗っても発生します。

言い換えれば、油焼けとは「肌に塗った美容オイルが酸化すること」、もしくは「既に酸化した美容オイルを肌に塗ること」のいずれかの理由で引き起こされた肌のくすみを指すのです。

油焼けが肌のくすみになる理由

美容オイルは、太陽の光や熱の影響を受けて酸化すると、過酸化脂質という物質に変化して健康な細胞を傷つける活性酸素を発生させます。

美容オイルがつくり出した活性酸素の刺激から身を守るために、肌は表皮の基底部にあるメラノサイトという部分からメラニン色素を生成。メラニン色素とは、活性酸素のダメージを引き受ける働きをする黒色の色素です。

メラニン色素を含んだ細胞は、通常ターンオーバーによって排出されるのですが、酸化した美容オイルを使い続けるとメラニン色素が過剰につくられてしまい、排出が間に合わなくなります。

その結果、どんどんメラニン色素が溜まり、肌がくすんでしまうのです。

ただし美容オイルには酸化しやすいもの、しにくいものがあるので、適切なオイルを選べば油焼けを回避できますよ。

くすみの原因になりやすい美容オイルはどれ?

美容オイルによる油焼けを避けるには、酸化しやすい種類を知って使用を控えることが大切です。

油焼けが起こりやすい代表的な美容オイルは、

・馬油
・ローズウッドオイル
・グレープシードオイル

の3つ。それぞれの特徴や酸化しやすい理由を詳しく見ていきましょう。

馬油

酸化しやすいオイルとして馬油があります。

馬の皮下脂肪から生成された美容オイルです。昔から火傷や痔の民間治療に使われてきました。炎症を鎮める作用があるので、カミソリ負けした肌のケアにも最適。少量でよく伸びるので、コストパフォーマンスもよいです。

また、α-リノレン酸という、体内では合成できない脂肪酸を含みます。α-リノレン酸は、角質層の隙間を埋める細胞間脂質の材料で、肌のうるおいを保つのに必須の成分。乾燥肌で悩んでいる人におすすめです。

脂肪酸には、飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸の2種類があり、二重結合という分子構造を持っているかどうかで区別されます。二重結合を持つのは不飽和脂肪酸で、α-リノレン酸はこれに分類されます。

二重結合は化学的に不安定で、多く持つほど酸化しやすくなるのですが、α-リノレン酸は二重結合を3つ持っているため、非常に酸化しやすいのです。

ローズウッドオイル

ローズウッドオイルは酸化しやすいオイルとなってます。

ローズウッドは南米原産の樹木。バラに似た香りがするため、ローズウッドと名付けられました。ローズウッドオイルは、ローズウッドのチップから抽出されたオイルです。

ローズウッドオイルは、リナロールという鎮静効果のある芳香成分を含み、主にアロマテラピーで使用されています。

また美容オイルとしては、ターンオーバーを促進する効果があるため、肌のハリを維持したりニキビを改善するのに効果的。香りでリラックスしながら、肌トラブルを解消できます。

しかし二重結合を2つ持ったリモネンという芳香成分を含むので、酸化しやすい美容オイルです。

グレープシードオイル

美容オイルくすみの原因としてあげられる酸化しやすいオイル、中でも酸化しやすいオイルはグレープシードオイルです。

ワイン醸造の際に得られるブドウの種子から抽出したオイル。主にイタリアやフランスなどで生産されており、成分の約70%をリノール酸が占めています。

リノール酸はα-リノレン酸と同じく、体内では合成できない脂肪酸のひとつ。メラニン色素の生成に関わるチロシナーゼという酵素を分解する作用があり、美白効果が期待できます。

ただしリノール酸は、二重結合を2つ持つ不飽和脂肪酸のため、酸化しやすいです。

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くすみの原因にならない美容オイルの使い方

美容オイルは、くすみのリスクを抱えつつも美肌効果が高いもの。酸化しやすい美容オイルであっても、正しい使い方を心がければ油焼けを防ぎつつ健やかな肌を手に入れることができますよ。

朝は避けて夜のケアとして使う

くすみの原因にならない美容オイルの使い方として、朝ケアとしては使わずに夜ケアに使う。

朝に美容オイルを使うと、日中に紫外線を浴びて油焼けしてしまいます。美容オイルは夜に使用し、朝の洗顔でしっかり落とすことが大事です。

とくに、ローズウッドオイルの芳香成分であるリナロールには鎮静効果があるので、夜に使えば安眠サポートにも効果的です。

睡眠中は成長ホルモンが分泌され、日常生活でダメージを受けた肌の修復をしています。途中で起きてしまわないよう、リラックスした状態で眠ることは美肌のためにも大切です。

朝に使う場合は日中の日焼け対策を万全に

どうしても朝に美容オイルを使いたい場合は、紫外線を浴びないよう日焼け対策をしっかり行ってください。日傘やつばの大きな帽子で、日差しが顔に当たらないようにしましょうね。

また、美容オイルと日焼け止めを同時に使っても問題ありません。むしろ、美容オイルだけでは油焼けしてしまうので、日焼け止めも塗ってしっかり紫外線を防止してください。

ただし、塗る順番には気をつけてください。日焼け止めは美容オイルより後に塗りましょう。スキンケアでは肌への浸透のよさを考慮し、水っぽいものを先に塗るのが基本です。

日焼け止めは塗り直しの必要もあるので、その意味でも後に塗る方が効率的です。

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保管場所と使用期限に注意する

保管場所と使用期限に注意することが大切な美容オイル。この部屋なら窓際を避けるほうが良さそうです。
油焼けは「酸化した美容オイル」が原因なので、既に酸化している美容オイルを肌に塗っても発生します。それを防ぐには、正しい保管場所と使用方法を意識することが大切です。

美容オイルは紫外線と熱によって酸化が進むため、保管するときは冷蔵庫のような暗所で涼しい場所を選びましょう。直射日光が当たる窓の近くや、室温が20℃以上の部屋に置きっぱなしにするのはNGです。

ただし、ホホバオイルは10℃前後で固まり始めるので、冷蔵庫には入れない方がいいでしょう。

固まっても常温でしばらく放置すれば元の液状に戻りますし、品質にも問題はありません。そのため冷蔵庫に入れても構わないのですが、溶かす時間を考えると非効率です。

後ほどご説明しますが、ホホバオイルは美容オイルの中でも特に酸化に強いので、直射日光を避ければ常温で保管できますよ。

また美容オイルは、一度開封すると外気が入り込み酸化が始まります。パッケージに記載された使用期限は未開封を前提としているので、期限に関わらずできるだけ早く使い切るようにしてください。

美容オイルの色や臭いが変化していたら、酸化している証拠。使うのは避けましょう。

純度が高く油焼けしにくい美容オイルを選ぶ

純度が高く油焼けしにくい美容オイルを選ぶ

美容オイルの純度が低いと、不純物が酸化して油焼けが起きやすくなります。純度が高い美容オイルを選びましょう。

不純物を取り除くために何度も精製し、純度が高くなった美容オイルは透明なのが特徴。また精製によって分子が細かくなっているので、容器を振ると美容オイルがなめらかに動きます。

美容オイルを選ぶ時は、①透明か②なめらかに動くか、の2点に注意して純度の高いものを見つけてください。

同じ種類の美容オイルでも、純度によって酸化のしやすさが異なるのです。

くすみ改善に効果的で油焼けも起こしにくい美容オイル

美容オイルは正しく選んで使えば、油焼けを防げるだけでなく、くすみの改善効果もあります。

くすみの原因は、油焼け以外にも肌の乾燥、毛穴の黒ずみなど様々。美容オイルを正しく選んで使えば、そんな悩ましいくすみから脱出できますよ。

この章では、くすみ改善に効果的で、油焼けのリスクも低い美容オイルをご紹介します。

オリーブオイル

オリーブオイルは、油焼けのリスクも低い美容オイル

くすみの原因の一つに、肌の乾燥があります。肌が乾燥するとバリア機能が低下して外部からのダメージが肌の奥に届いてしまい、防御のためにメラニン色素がつくられるからです。

美容オイルの中でも、オリーブオイルは人の皮脂に約40%含まれているオレイン酸を豊富に含みます。

そのため肌に塗れば皮脂の代わりになって水分の蒸発を防ぎ、バリア機能をサポートしてくれるのです。乾燥肌が原因のくすみで悩んでいる人におすすめですよ。

またオレイン酸は不飽和脂肪酸ですが、二重結合を1つしか持たないため酸化しにくい脂肪酸。

加えてオリーブオイルには、酸化を防ぐビタミンEとポリフェノールが含まれているのでより油焼けしにくいのです。

アルガンオイル

アルガンオイルは酸化しにくいオイルです。

肌に紫外線が当たると、表皮で活性酸素が発生します。活性酸素はメラノサイトを刺激し、くすみの原因となるメラニン色素の生成を助長してしまいます。

その活性酸素と素早く結びつき、除去する効果を持つのがビタミンE。アルガンオイルにはオリーブオイルの約3倍のビタミンEが含まれているのです。

そもそもビタミンEにはα、β、γ、δ-トコフェロールという4つのタイプがあり、一般的にビタミンEといえばα-トコフェロールを指すのがほとんど。

オリーブオイルに含まれるビタミンEの大部分もα-トコフェロールですが、アルガンオイルは活性酸素の除去効果が最も高いδ-トコフェロールを保有しています。

そのため数ある美容オイルの中でも、アルガンオイルは活性酸素を取り除く効果が高く、くすみの改善に最適なのです。

またビタミンEの含有量が多いということは、それだけ酸化もしにくいので油焼けのリスクも下がります。アルガンオイルそのものが、くすみの原因になる可能性は低いのです。

ホホバオイル

ホホバオイルは油焼けしにくい美容オイルです。

皮脂や角質が詰まって起きる毛穴の黒ずみは、顔全体を暗く見せるため、くすみの原因になります。ホホバオイルの主成分であるワックスエステルは、人の皮脂にも約20%含まれているため肌なじみがよく、浸透力も高いのが特徴。

加えてワックスエステルには、角質を柔らかくし汚れを浮かせる効果があるため、毛穴に詰まった皮脂や角質汚れを効率よく落とすことができます。ホホバオイルは、毛穴の黒ずみ改善に最適な美容オイルなのです。

ちなみにワックスエステルはオイルと分子構造が異なるため、蝋に分類されます。また主成分は高級脂肪酸という飽和脂肪酸なので酸化しにくく、油焼けの心配もほとんどありません。

それを裏づけるように、ホホバオイルには、70度以上の高温で4日間加熱しても品質に変化が見られなかったという実験報告があります。

ホホバオイルは、あらゆる美容オイルの中でも、特に油焼けしにくいと言えるでしょう。

美容オイルは正しく使えばくすみ改善に効果あり

美容オイルは正しく使えばくすみ改善に効果あり

美容オイルは美容効果が高い一方で、油焼けを起こして肌のくすみを引き起こすことがあります。

しかし朝の使用は控えるなど正しい使い方を心がけ、酸化しにくい種類を選べば、油焼けの心配もなく安心して使うことができます。

またくすみの原因は、油焼け以外にも様々。美容オイルはその高い美容効果で、肌の乾燥や毛穴の黒ずみが原因のくすみに効果を発揮します。

美容オイルをうまく活用すれば、くすみのない美しい肌を手に入れることができるのです。

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