美容液の約割とは?
シミやシワ、毛穴の開きや肌のくすみなど、色々な肌の悩みを改善してくれるのが美容液です。美容液は基本的に美白や保湿、アンチエイジングなど、気になっている肌トラブルを効果的にケアできるように悩み改善のための美容成分が配合されています。
シミやくすみには美白美容液、乾燥や小じわには保湿美容液など、目的に合わせて集中的なケアができるのが特徴です。美容成分がぎゅっと詰まっていますのでつける量は少なくても十分に効果があります。
肌の悩みが一つではない場合は、美容液を混ぜて使いたくなりますがこれはあまりお薦めできません。美容液は配合する成分同士の相性もありますし、最大限の効果がでるように成分を配合しています。
もしもいくつかの美容液を同時に使いたい場合は朝用と夜用など、使う時間帯を分けると良いでしょう。
保湿が全ての基本!しわやたるみのできる仕組み
アンチエイジング美容液にはシワやたるみの改善に効果的な成分、美白美容液にはシミの改善や予防に効果的な成分が配合されていますが、それとともに保湿効果のある美容成分も配合されています。
肌の乾燥は、小じわやシミの原因になるだけでなく、ターンオーバー(角質細胞の新陳代謝)を鈍らせて真皮層の衰えにもつなるため、深いしわやたるみの原因になります。
真皮層にあるエラスチンは、コラーゲン同士を結びつける役割をもっています。エラスチンは、ゴムのような弾力性があり、コラーゲンと共に肌に張りを与えてシワやたるみを防いでいます。しかし加齢や紫外線などにより弾力が失われると、ハリや弾力が失われて、大きなシワの原因になります。
肌のハリに欠かせないコラーゲンやエラスチンですが、真皮層にある成分は角質層が乾燥すると減少したり、代謝が滞る事が分かっています。乾燥はくすみやシミの原因になるばかりでなく、深いしわやたるみにもつながります。
真皮層の働きがスムーズに行われるには、保湿成分を肌に補って角質層の状態を良くしておくことが大切です。そのため美容液には、目的の肌トラブルを解消する成分のほかに、肌の水分保持力を高めたり、潤いを長時間キープするための美容成分が配合されています。
次は、肌の悩みに合わせた注目の美容成分を見ていきましょう。
しわやたるみの改善にはこの2つの美容成分!
シワやたるみが気になる方にオススメなのが、酵母エキスと幹細胞エキス配合の美容液です。
酵母エキスには、保湿効果やコラーゲンの生成促進効果があります。味噌やチーズ、ヨーグルトなどの発酵食品に使用されている酵母には、多くのビタミンやアミノ酸など、私たちの肌を作る際に必要な栄養素がたっぷり詰まっています。
また肌が傷ついたり、皮脂膜が薄くなっていると肌の水分が蒸発して乾燥してしまいます。酵母エキスは、保湿効果や、肌の再生を促進させる効果で傷ついた肌から水分が蒸発するのを防いでくれます。
幹細胞エキスもシワやたるみ改善の効果が期待できます。幹細胞は体の様々な個所に存在している細胞で、身体に不足している細胞を作り出したり、活発化させる働きがあります。
幹細胞エキスにはターンオーバーを活性化する効果や、真皮層にある繊維芽細胞に働きかけて、コラーゲンやエラスチン、ヒアルロン酸などの生成を促進させる効果があります。
酵母エキスや幹細胞エキスには、保湿効果や代謝促進の他に真皮層の働きを活性化させる効果がありますので肌のたるみが気になる方にお勧めの成分です。
最新の美容成分プロテオグリカンとは?
プロテオグリカンは最新の美容成分で、高い保水性などで注目を集めている成分です。
プロテオグリカンは糖タンパク質の総称でヴァーシカン、パールカンなどがあります。ヴァーシカンは、胎児が皮膚を形成する際の基となる成分で、真皮層の土台となり、その後コラーゲンやエラスチンが作られます。
またパールカンは軟骨や皮膚などの体の中に存在する成分で高い保湿効果があります。
以下に特徴をまとめました。
保水性…ヒアルロン酸よりも高い保水力で、肌を乾燥から防ぎます。また肌の真皮層にあるヒアルロン酸やコラーゲンの生成を促進して、肌の弾力や潤いを改善します。
EGF(上皮細胞増殖因子)様作用…EGFに似た働きがあり、ターンオーバーを促進して新しい肌細胞の生成を助けます。これにより色素沈着や小じわの改善が期待できます。
抗炎症作用…抗炎症作用によって、しみやしわの原因となる免疫細胞の炎症を抑える効果があります。
とても希少な成分でしたが、最近になってサケの鼻軟骨から抽出できるようになり、価格も抑えられるようになりました。保湿だけでなく、アンチエイジングにも効果的な成分ですので、年齢肌による乾燥やたるみが気になる方にお勧めです。
活性酸素の抑制に効果的な美容成分
体のサビと言われる細胞の酸化。酸化は紫外線やストレス、加齢によって引き起こされ、体のあらゆる所で起きます。人を形作る素となる細胞の外側である細胞膜が酸化されると、細胞自体の活動が衰えて代謝が落ち、老化現象が現れます。
例えば真皮層にあるコラーゲンやエラスチンなどを作りだしている繊維芽細胞が酸化されると、コラーゲンやエラスチンの生成の生成量が減少してしまい肌の弾力が衰えます。
このように酸化は肌から弾力を奪い、たるみやシワの原因となります。この酸化から細胞を守ってくれるのが、 ビタミンEやβ-カロテン、ビタミンCなどの抗酸化作用のある美容成分です。
しかし、ビタミンEは細胞膜の内側で抗酸化力を発揮し、βカロテンは細胞膜の中心部で抗酸化力を発揮が、細胞の外側ではその力を発揮できません。
またビタミンCは水溶性の為、細胞膜には作用せず細胞間で作用するといった具合に、抗酸化物質は作用する場所が決まっていて、一つの成分が全ての場所で効果を発揮できるわけではないんです。
しかし今注目されている抗酸化成分、アスタキサンチンなら、驚くほど広範囲に効果を発揮できます。
抗酸化作用がある成分、アスタキサンチンって?
アスタキサンチンは カロテノイドの一種で、 サケやタイ、エビ、カニなどの海産物に多く含まれている成分で、熱を加えると赤くなるのが特徴です。
先程もご紹介した通り、抗酸化作用のある成分にも水溶性、脂溶性があり特定の部分にしか作用できません。
しかしアスタキサンチンの場合は、細胞膜の中心部の脂溶性の部分と表面の水溶性の部分の両方で抗酸化力を発揮できるのです。このため、細胞全体を酸化から守る事ができるのです。
アスタキサンチンは紫外線やストレスなどで発生した活性酸素を効果的に消去してくれます。さらにメラニンの生成を抑制する効果がありますので、シミを作らせない、美白効果も期待できます。
また、フラーレンもアスタキサンチン同様、ほとんどの種類の活性酸素に対して効果を発揮できる成分です。フラーレンの場合は高い抗酸化作用と代謝促進効果で美白効果も期待できます。
フラーレンは肌に留まっている時間が長いので、長時間効果を発揮できる大変優れた成分なんです。もともとやけど治療などの医療現場で使用されていた成分でしたが、美容効果が認められ、様々な化粧品に配合されるようになりました。
アンチエイジングと言えば、プラセンタ!
先ほどご紹介したアスタキサンチンやフラーレンの抗酸化作用は、アンチエイジングにもつながります。しかし“若返りの成分”と言って1番有名なのがプラセンタではないでしょうか。
プラセンタは哺乳類の胎盤から抽出したエキスのことで、アミノ酸やミネラル、ビタミンなどの多くの栄養素が詰まっています。
以下がプラセンタの美容効果です。
・美白効果…厚労省が認めた美白有効成分です。新陳代謝を活発にしてシミやくすみの改善をはかります。
・保湿効果…血行促進効果で肌の生まれ変わりを助けます。加齢により減少したセラミドや皮脂量を増やして、肌の保湿力を高めます。
・コラーゲンの生成…動物性のプラセンタにはFGFが含まれていて、コラーゲンを作り出している繊維芽細胞の働きを活発にします。これにより肌のハリやしわの改善が期待できます。
年齢を重ねると肌の悩みは増えて、1つでなくなってきます。1つの成分でいくつかの効果が期待できるプラセンタのような成分は積極的に取り入れていきたいですね。
次にご紹介するレチノールもアンチエンジングとニキビケアが同時にできる成分です。
アンチエイジング+ニキビ対策には
レチノールはビタミンAの一種で、肌や粘膜を強化する働きがあり、シミやたるみ、ニキビにも効果を発揮します。
レチノールには以下のような効果があります。
・ターンオーバー促進効果…肌のくすみの改善効果があります。
・コラーゲンの生成…真皮層の働きを活発にしてコラーゲンを作り出す作用があります。これによりしわやたるみの改善が期待できます。
・皮脂の分泌抑制…皮脂の分泌を抑える効果もありますのでニキビの改善も期待できます。
このように様々な効果が期待できるレチノールですが、ターンオーバーを早めすぎて肌に負担になることもあります。ターンオーバーが早すぎると未発達な細胞が出来てしまい、肌が炎症しやすくなるなどの肌トラブルがおきやすくなります。
実際に2013年にレチノール入りの化粧品によって肌トラブルが起きて販売停止になりました。使用する際にはパッチテストをするなどして長期の使用は避けるようにしましょう。
シミの予防とできてしまったシミにはこれ
次は美白ケアに効果的な成分を2つご紹介します。
・アルブチン
アルブチンはハイドロノキンと糖が結合してできた化合物で、美白予防効果の高い成分です。肌への刺激も少ない為、多くの美白化粧品に配合されています。
アルブチンはビタミンCなどのターンオーバーを促す作用のある成分と一緒に使用すると効果がアップします。アルブチンがこれ以上シミをできないように働きかけ、ビタミンCがターンオーバーを促進して今あるシミを薄くしてくれます。
・ハイドロキノン
ハイドロキノンは肌の漂白剤と呼ばれている成分で、メラニンの生成を抑制してシミの元となるメラニン色素を作らせないようにします。
すでにできたしまったシミに対しても効果を発揮しますが、その分肌への刺激が強く、化粧品への配合率は1~4%までと決まっているほどです。初めて使うかたは配合率の低いものから試した方が良いでしょう。
笑いしわに効果的!アルジルリン
アルジルリンはスペインの製薬会社によって開発された成分で、植物性由来のアミノ酸です。アルジルリンは“塗るボトックス”とも言われ、ボトックスと同様の効果が得られます。
ボトックスはボツリヌス菌から抽出された成分で、皮膚に注射することで表情筋の動きを緩和して目元や額などの表情シワを改善します。しかし、ボトックス注射は美容外科などのクリニックに行く必要がありますし、医師の技術によっても差がでるので、あまりお手軽に出来る訳ではありませんね。
その点アルジルリンなら、化粧品で簡単に試すことができます。アルジルリンは神経伝達物質アセチルコリンの放出を抑制し、神経に伝わった司令が筋肉に伝えないようにするため、筋肉の動きを緩和して表情シワを改善できます。
化粧品ですので即効性はありませんが、使い続ける事で徐々に効果を得られます。また素となる成分がアミノ酸なので安全性も高く、安心して使えますね。
目的に合った有効成分が配合されている美容液を選ぼう
美容液に配合されている様々な美容成分をご紹介しました。厚生労働省が認可している有効成分(薬用成分)が沢山ありましたね。有効成分は穏やかながら薬理作用が認められていて、これらが配合されている化粧品を薬用化粧品と呼んでいます。
医薬品ではないので劇的な変化はありませんが、毎日つけていくことで少しずつ改善していきます。一般的に美容液は他の基礎化粧品アイテムよりも有効成分が沢山配合されていますので、肌の悩みがある方は、自分の悩みに合った美容液を見つけてください。
良いなと思う美容液が見つかったら、トライアルセットを取り寄せてみましょう。トライアルセットはプチプラ価格でライン使いが試せます。いきなり高価な美容液を購入して失敗しないためにも、まずはトライアルセットで気になる美容液を試してみてください。