クレンジングの役割とは?
クレンジング剤を使うのは、ファンデーションやマスカラなどのメイクアップ化粧品に油性成分が含まれているため、通常の洗顔だけでは取れにくいからです。油性であるメイクを取るためには、同じ油性で出来ているクレンジング剤が必要なのです。
化粧がクレンジングで落ちた後、その油分をきれいに洗い流すための水が必要になりますね。しかし水と油は相性が悪いため、そのままでは洗い流せません。
そこで登場するのが乳化剤です。乳化剤は水と油を混ざりやすくして、クレンジング剤で浮かせた化粧をお肌から洗い流しやすくしてくれます。この水と油が混ざることを乳化と呼びます。
クレンジングには油と、その油を水で中和させるための乳化剤として界面活性剤が使われているんです。界面活性剤に悪いイメージを持っている方は多いですが、化粧を落とすためには必要な成分です。また最近では肌に刺激の少なく、環境にも考慮した界面活性剤が沢山開発されています。
化粧品の油性成分は放っておくと酸化して、肌に刺激を与えたり、毛穴に入り込むと皮脂の分泌がスムーズにできなくなり、ニキビなどの原因になる事もあります。メイクは必ず、その日のうちにしっかり落としましょう。
もう一度見直そう!メイクの落し方
メイクをしっかりと落とすことは大切なことですが、間違ったクレンジング方法は、肌トラブルの原因となります。ここでは、クレンジング剤を使う時の注意点をご紹介します。
クレンジング剤は額などの皮脂の分泌が多い場所からUゾーンの皮脂が少ない場所の順にのせて行きましょう。指の腹で優しく馴染ませる様にします。この時、肌の上にのせたクレンジング剤のみを動かす様にします。
化粧落としに長い時間をかけ過ぎると、肌のバリア機能として必要な皮脂や角質層の成分まで落としてしまいますので、30?50秒くらい洗い流すようにしましょう。
洗い流す際も、いきなり洗い流すのではなく、まずはぬるま湯でクレンジング剤を乳化させます。手のひらにぬるま湯をとってクレンジング剤と馴染ませてください。クレンジング剤が白くなって、水のようにサラサラしてきたら乳化した証拠です。
乳化する前に洗い流してしまうと、洗浄成分が毛穴に残ってしまいます。残ったオイルは、詰まり毛穴や大人ニキビなど肌トラブルの原因となりますので、きちんと乳化させてから洗い流しましょう。
最後は洗い残しのないようにしっかりと洗い流します。冷たい水では油分が固まってしまい、綺麗に落としきれませんし、熱すぎると皮脂や角質層の成分を落としてしまいます。30度程度のぬるま湯で洗い流すと良いです。
クレンジングは毎日必要?クレンジングをし忘れたらどうなるの?
クレンジングはメイク落しとも言うように、メイクをしていない日にクレンジングをする必要はありません。クレンジングの目的はメイクを落とすことだからです。
メイクをしていないのにクレンジングをすると、洗浄成分が肌に必要な皮脂や保湿成分を奪って肌を乾燥させてしまいます。メイクをしていない日は洗顔料だけで十分です。
また仕事や付き合いで帰りが遅くなってしまった日など、ついついメイクを落とさずに寝てしまう人がいますが、これは肌の老化がすすむ原因となりますので注意しましょう。
メイクは油性でできていますので、時間とともに酸化します。酸化したメイクが皮脂腺に入ると皮脂の分泌を阻害してニキビができやすくなります。また活性酸素を発生させる原因ともなります。
活性酸素はシミやくすみなどの老化現象を引き起こします。メイクを落とさないで寝ると肌が老けるといわれるのはこのためです。
うっかりメイクを落とさずに寝てしまった次の朝はバスタブにゆっくりつかって代謝を促進させたり、蒸しタオルなどで毛穴を開かせてからクレンジングしましょう。洗顔後はパックをするなどしていつも以上に保湿に気をつけてください。
どんなタイプが良い?普通肌、脂性肌のクレンジング
いくら正しいクレンジング方法でメイクを落としても、自分の肌に合っていなければ意味がありません。ここでは普通肌と脂性肌にお薦めのクレンジング剤をご紹介します。
ふき取りタイプ
手軽にさっとメイクが落とせるのが魅力的なふき取りタイプ。時間のない時や疲れている時には助かりますよね。でも、ふき取りタイプの場合はアイメイクなどの落ちにくいメイクもすっと落とせるように洗浄成分を多く含んでいる場合が多いです。
さらにふき取る時に肌を擦ってしまい、摩擦により肌に負担をかけてしまうので、毎日使うのはおすすめできません。普通肌、脂性肌の方でも使いすぎないように注意しましょう。
オイルタイプ
洗浄力が強く、濃いメイクでも簡単に落とすことができます。オイルなのですべりが良く、肌に摩擦がかからないのがメリットです。しかし洗浄力が強いので、メイクだけでなく皮脂まで落としてしまう可能性があります。
クレンジングオイルを使う場合は、メイク落としの時間をなるべく短くするように心がけましょう。また、しっかりメイクの時だけオイルを使うなど、メイクの濃さにより使い分けるようにしましょう。
リキッドタイプ
リキッドタイプもオイルタイプ同様に濃いメイクにも対応できる洗浄力があります。オイルのように直接肌につけても、コットンを使ってふき取っても良いです。サラッとしているので、オイルよりも若干肌に摩擦がかかりやすくなります。
しかしリキッドタイプには、美容成分を配合した商品やアミノ酸系の洗浄成分を使った商品など様々な物が販売されているので、自分の肌質や悩みにより選ぶことができます。
乾燥肌、敏感肌のクレンジング
ここでは乾燥肌、敏感肌の方でも使える、比較的低刺激なクレンジング剤をご紹介します。
ジェルタイプ
ジェルにはオイルフリー(水性)、オイルイン(水性)、油性の3種類がありますが、肌への優しさで考えるなら水性のジェルタイプが良いでしょう。
オイルフリーの水性タイプはつけまつ毛(まつエク)をしている方でも使用できますが、洗浄力は高くないのでナチュラルメイクの方向きです。オイルインはオイルフリーのタイプよりも洗浄力が上がるので洗い残りも少ないです。
クリームタイプ
クリームタイプのクレンジング剤は保湿成分配合されていることが多く、乾燥肌の方にお勧めです。また、肌に密着しやすいので摩擦の負担も少ないです。
ミルクタイプ
クリームよりも緩いテクスチャーのミルクタイプも肌への負担が少なく、乾燥肌、敏感肌にお勧めです。クリームよりもさっぱりした使い心地です。
クリーム、ミルクタイプは洗浄力が穏やかで、肌への負担も少なくなりますが、どちらもナチュラルメイクの方向きです。アイメイクをしっかりしている方はアイメイクリムーバーなどで落とす必要があります。
人気のクレンジング剤をご紹介
ここでは、人気のクレンジング剤をいくつかご紹介します。
ファンケル
“こすらずするん”のキャッチフレーズでおなじみのマイルドクレンジング。肌馴染みが良く、落ちにくいアイメイクでも簡単に落とせます。擦る必要がないので摩擦による負担もありません。また角柱を効果的に落とす成分を配合して、すべすべの肌にしてくれます。
オルビス
オイルフリーのクレンジングリキッドはまつエクをしている方やニキビが気になる方でも使えます。ウォータープルーフなどのメイクは事前にリムーバーでとっておく必要がありますが、濡れた手でも使えるのが便利ですね。
DHC
薬用ディープクレンジングオイルは擦らず簡単にメイクが落とせるのが魅力的です。肌に負担となる鉱物油を使用せず、血行を良くするローズマリーや保湿効果が期待できるオリーブオイルを配合し、クレンジングによる肌の負担を軽減しています。
シュウウエムラ
オイルクレンジングは6つのタイプがあり、脂性肌、敏感肌、年齢肌など、自分の肌質にあったクレンジング剤が選べます。W洗顔不要で、それぞれ植物由来の整顔成分が配合されていて、肌質毎に不足しがちな成分を補ってくれます。
健やかな肌のために!クレンジング剤を使い分けよう
いかがでしたか?乾燥肌や敏感肌の方はバリア機能が低下している状態ですので、洗浄力のマイルドなものや保湿成分などが配合されているものを選びましょう。
またクレンジング剤は1つだけでなく、洗浄力の違うタイプを2つ持っていると便利です。肌が丈夫な方でも、毎日洗浄力の強いクレンジング剤を使うのではなく、その日のメイクの濃さによってクレンジング剤を使い分けると良いでしょう。
仕事のあった日とオフの日など、その日の予定によってメイクの濃さは違いますよね。ファンデーションだけの日にオイルクレンジングなどは、洗浄力が強すぎる場合があります。オフの日はミルクタイプを選ぶなど、その日のメイクによって替えましょう。
気になるクレンジング剤があったらトライアルセットで試してみてくださいね。肌に合わないクレンジング剤をずっと使っていると肌トラブルの原因となります。まずはトライアルセットでいくつか試してみて、肌に合うクレンジング剤を見つけてみてみださい。