化粧水の役割とは?
化粧水にはヒアルロン酸やコラーゲン、セラミドなどの保湿成分が配合されていていることが多く、これらが角質層に浸透して肌の潤いや水分保持につながっています。
セラミドは角質層にある細胞間脂質の主成分で、水分を長時間蓄えることができます。しかし年齢やストレス、紫外線などが原因で減少し、それと共に肌の水分量も減少してしまうのです。
また洗顔は汚れや酸化した脂などを取り除いてくれますが、同時に皮脂膜というバリア機能の役割を果たしている薄い脂膜も洗い流してしまいます。そのため、洗顔後肌に何もつけないと水分が蒸発して肌が乾燥してしまいます。
化粧水は減少した肌の水分を補給したり、美容成分を角質層に届ける役割だけではなく、次に使う美容液や乳液の浸透を良くしたり、均等にいきわたらせる効果もあります。
乳液や美容液の効果を高めるためにも、化粧水はきちんとつけましょう。次の章では、化粧水のつけ方をご紹介します。
化粧水はどうやってつける?
化粧水をつける時どうやってつけていますか?直接手で付けるか、コットンでつけている方がほとんどでしょう。
まず、手で付けると時短にもなりますし、手のぬくもりで毛穴が開いてより浸透しやすくなります。刺激も少なくて済みますが、手で付けるとムラになりやすいのがデメリットです。
一方コットンは、手で付けるよりも衛生的ですし、つける量も均一にすることができます。しかしコットンは力加減が難しく、摩擦となって肌に刺激を与える場合があります。
よくコットンでパッティングしながらつける方がいますが、やりすぎると肌が炎症を起こして赤ら顔の原因となります。コットンにつけたら軽く抑えて浸透させるようにしましょう。
この両方のメリットを併せ持つのがミストタイプの化粧水です。ミストタイプの化粧水は細かな霧状の化粧水を均一につけることができます。ミストを吹きかけた後は手で優しく抑えるようにして化粧水を浸透させます。
ミストタイプの化粧水は、ボトルの口に直接手が触れることがないので手に付いた細菌が化粧水の中に混ざることもなく安心です。自分の気に入った化粧水がミストタイプでない場合は、スプレー容器に移し替えて使っても良いですね。
ふき取り化粧水の効果とデメリット
とはいえ、コットンを使った方が良い化粧水の種類もあります。次にご紹介するふき取り化粧水はコットンで付けるように考えられた化粧水です。ここではふき取り化粧水の効果やメリット、デメリットをご紹介します。
ふき取り化粧水はコットンに浸み込ませて優しくふき取るように使います。こうすることで、洗顔で落しきれなかった汚れや、古い角質を落とすことができます。また、次に塗る化粧品の浸透率を高めることができるので洗顔後の基礎化粧品をつける前に使います。
拭き取り化粧水にはピーリング効果のあるものが多く、ザラついた肌を滑らかにしてくれます。古い角質が溜まって肌がくすんでいたり、固くなっていると感じている方にはお勧めの化粧水です。
しかし、肌が弱い方や乾燥している方には刺激が強く、肌が荒れてしまうこともあるので注意してください。特にピーリング効果のあるふき取り化粧水は皮脂を取りすぎてしまい、バリア機能が低下する恐れがあります。
バリア機能が低下した肌は紫外線などの外部刺激を受けやすく、乾燥しやすくなります。使っても週に1回程度に留め、使用後はいつもよりしっかりと保湿ケアをしてください。また、敏感肌の方は、使用しないようにしましょう。
収斂化粧水のメリットと注意点
収斂(しゅうれん)化粧水は肌を引き締める効果のある化粧水です。開いた毛穴をきゅっと引き締めて、皮脂の分泌を抑える効果があります。さらにお肌のテカリを抑え、化粧崩れの防止にもなります。
収斂化粧水には引き締め効果のある成分や皮脂の分泌を抑制する成分が配合されている他に、ほとんどの場合でアルコールが入っていています。
収斂化粧水のヒヤッとした使い心地はアルコールの一種のエタノールの効果によるものです。エタノールは揮発性が高く、肌につけた後すぐに蒸発しますが、その時に熱も奪うためヒヤッと感じるのです。
しかし、蒸発する時に熱と一緒に水分まで奪っていきます。そのため使い続けていくと肌が乾燥する恐れがあるので、乾燥肌や敏感肌の方は控えた方がいいでしょう。乾燥肌が進行すると乾燥性敏感肌やインナードライになる危険性もあります。
最近ではエタノールフリーの収斂化粧水が発売されています。ドクターシーラボのスーパー毛穴ローションや、アルケミーのハイドロリフレックスローションなどです。
これらはエタノールの代わりにハマメリスエキスや酵母などを使用して毛穴を引きしめます。これなら肌が乾燥する心配もないので、乾燥肌の方も安心して使えますね。
インナードライが注意したい化粧水とは?
先ほどご紹介したふき取り化粧水や収斂化粧水。肌質によっては優れた効果を発揮しますが、インナードライで乾燥ニキビがある方は注意が必要です。インナードライとは顔の表面がテカっているのに肌内部は乾燥している状態のことです。
インナードライは、洗顔のし過ぎや洗浄力の強すぎるクレンジングにより、皮脂膜がなくなってしまうことなどが原因で起こります。皮脂膜がなくなると角質層の水分が蒸発してしまい、乾燥肌になります。
すると肌は、蒸発を防ごうと通常よりもたくさんの皮脂を分泌します。その結果、肌の内部は乾燥しているのに表面はテカっているインナードライになってしまうのです。
インナードライと脂性肌の区別はつきにくいのですが、洗顔後何もつけないでいると顔がつっぱり、さらに時間が経つと顔がテカったり、ニキビができているのに乾燥する、肌がゴワついている方はインナードライの可能性があります。
先ほど紹介したふき取り化粧水や収斂化粧水にはエタノールが配合されていることが多く、使っていくうちにインナードライが悪化する可能性があります。インナードライの方は保湿性の高い高保湿化粧水で肌内部に水分を届けてあげることが1番の改善策です。
化粧水の基本!お勧めの保湿成分は?
ここではお勧めの保湿成分をいくつかご紹介します。
・セラミド
セラミドは角質層にある成分で、高い水分保持力があります。天然、植物性、ヒト型と種類があり、どれも保湿力に優れていますが、特にヒト型はお勧めです。ヒト型は酵母をもとに作られたセラミドで、人のセラミドと構造が似ていることから肌馴染みが良く、安心して使えます。
・リピュジュア
リピュジュアは保湿性に優れた成分で、ヒアルロン酸の2倍の保湿力とも言われています。もともと人工血管に使用する為に開発された成分なので人への適合性も高く安心です。つけた後に水洗いしても流れる事なく、高い保湿力を保つ事ができる、今までになかった成分です。
・ライスパワーエキス
ライスパワーエキスは、お米のエキスに酵母や麹を加えて発酵させたものです。発酵方法によって効果が異なりますが、中でもライスパワーエキスNo.11は厚労省に水分保持の改善効果を認められ、医薬部外品に認定されている保湿成分です。
水分保持力とは、肌そのものが水分をキープできる作用の事です。セラミドなどの水分保持成分が不足していると、いくら水分を補っても肌の乾燥は改善されません。ライスパワーエキスNo.11は肌の水分保持に必要なセラミドを増大して、乾燥肌を原因から改善します。
他にもある!お勧めの成分
次に化粧水に含まれる成分で、美白効果や毛穴の引き締め効果などのある成分をご紹介します。
・ビタミンC
ビタミンCは高い抗酸化作用でシミや色素沈着抑制効果のある優れた成分です。また皮脂の分泌を抑え、毛穴の引き締め効果もあります。美白化粧品によく配合されていますが、脂性肌にもお薦めの成分です。しかし浸透性が悪く、酸化しやすいことがデメリッ卜でした。
ビタミンC誘導体は、ビタミンCの効果はそのままに、浸透性を良くしたものです。水溶性と脂溶性がありますが、アプレシエはその両方の性質を持った両性のビタミンC誘導体。両性なのでどのタイプの化粧品にも配合しやすいのが特徴です。
・ハマメリスエキス
ハマメリスエキスは英名でウィッチヘーゼルとも呼ばれ毛穴引締め効果や、炎症効果があります。このためさっぱりタイプの化粧水や、収斂化粧品などによく配合されています。ニキビや毛穴の開きを改善するだけでなく、毛細血管を拡張して、ニキビ跡の赤みや、赤ら顔の改善にもなります。
・酵母エキス
酵母エキスは酵母から抽出されたエキスで、アミノ酸や有機酸などの様々な栄養が詰まっています。保湿作用はもちろん、肌細胞の代謝を促進したり、傷ついた皮膚細胞の修復効果もあるため、エイジングケア商品にも配合されています。
自分の肌質にあった化粧水を見つけましょう
いかがでしたか。今回は化粧水の種類と成分をご紹介しました。数ある化粧水の中から自分の肌に合う化粧水を選ぶのって難しいですよね。化粧水を選ぶときは先ほどご紹介したような成分を参考に、自分の肌質に合わせて選んでくださいね。
気に入った化粧水が見つかったらいくつかトライアルセットで試してみましょう。同じ成分が配合されていても、配合率や他の成分との相互作用によって使い心地や作用が異なってきます。
毎日使うものですから、失敗のないようにまずはトライアルセットで肌に合うか試してからレギュラー商品を決めましょう。トライアルセットをうまく活用して自分に合った化粧水を見つけてください。