20代でニキビができるメカニズム
10代後半になると未発達だった皮脂腺も成長しきって皮脂の分泌が盛んになります。20代前半でもまだまだ皮脂の分泌が多く、ニキビで悩んでる方も多いのではないでしょうか。ここではニキビができるメカニズムをご紹介します。
ニキビを引き起こすアクネ菌は肌の常在菌で、ニキビがない時でも一定数存在しています。アクネ菌は肌を弱酸性に保って細菌の侵入を防いでくれたり、肌を保湿するはたらきがあります。
このアクネ菌は酸素を嫌い、皮脂を栄養素として繁殖していることから、普段は酸素が少ない毛穴に隠れています。しかし毛穴詰まりなどの原因でアクネ菌が増えすぎると、毛穴が炎症を起こしてニキビとなるのです。
20代前半は成長ホルモンの分泌がまだまだ盛んな時期です。成長ホルモンは皮脂腺を刺激して分泌量を増やし、ニキビをできやすくしてしまいます。皮脂が大量に分泌して毛穴が詰まるとアクネ菌は繁殖を起こします。
皮脂の量は若い時ほど食事の内容が反映されやすいと言われています。揚げ物などの脂っぽい食事やジャンクフードなどの栄養価の低い食事は、皮脂の分泌量を増やす原因となりますので注意してください。
ニキビを治すには食事に気を使うことと、正しい洗顔で顔を清潔にすることです。後ほどご紹介しますので正しい洗顔を身につけましょう。
乾燥肌になると
20代だと乾燥肌になるにはまだまだ早いイメージがありますが、肌の乾燥はストレス、食生活、紫外線や季節など様々な要因でおこります。学生を卒業して就職すると、生活のリズムが変わったり、人間関係が複雑になって今までよりもたくさんのストレスを感じるようになります。
また、肌の乾燥は食生活やスキンケアによっても起こります。一人暮らしを始めて食生活がおろそかになったり、外食が増えたりして、栄養が不足したり、スキンケアを疎かにしていると肌に影響します。
夏でも気にせず日焼け止め対策をせずに外出したりと、若いからと気にせずにいると知らないうちに乾燥肌が進行して、そのままでいると乾燥性の敏感肌になってしまう危険性も。
ニキビは脂性肌にできると考えてる方が多いですが、実は肌が乾燥してもできることがあるんです。意外かもしれませんが20代後半以降にできるニキビの多くの原因は乾燥です。
次の章では乾燥からできるニキビをご紹介します。
乾燥してもニキビができる!?乾燥ニキビとは
先ほどニキビの原因は成長ホルモンによる皮脂の過剰分泌だとご紹介しました。だけど、もしあなたが20代後半で、ニキビができる個所があごや首などのUゾーンに集中していたら、その原因は乾燥かもしれません。
毛穴に皮脂が詰まって炎症を起こすのはどちらも同じですが、皮脂の分泌量は関係ありません。古い角質により毛穴の入り口が塞がると、そこに皮脂が溜まり白いプツプツとした角栓ができます。さらに角栓が酸化すると黒ずんでしまいます。
肌が乾燥すると肌表面の潤いがなくなって固くなります。すると古い角質がなかなか剥がれずに肌に留まって、これが毛穴と皮脂腺を詰まらせるのです。ニキビがあるのに他の箇所が乾燥していたら乾燥ニキビだと考えてよいでしょう。
乾燥ニキビは正しい洗顔だけでなく、保湿ケアも必要になります。ニキビがある時はクリームなどの脂分の多いものをつけるのは抵抗がありますが、化粧水だけでなくきちんとクリームや乳液で保湿してあげましょう。
皮脂の落しすぎはNG!程よく残すのがポイント
ニキビは皮脂が毛穴に詰まることで起こるので、スキンケアでは洗顔が重要になってきます。ここでは正しい洗顔方法をご紹介します。
まず、メイクを落とすクレンジングには油性の化粧を溶かして落とす、界面活性剤が使用されています。
界面活性剤の中には洗浄力が非常に強く、肌に必要な油分まで取ってしまうものもあるんです。皮脂は肌の乾燥を防いだり、細菌の侵入を防ぐバリア機能の役目を果たしているので皮脂のとりすぎは良くないのです。
ニキビのある人は皮脂を取ろうとして洗浄力の強いものを選びがちですが、洗浄力の強い石油系の合成界面活性剤などは肌を乾燥させてしまいます。20代前後の思春期ニキビの場合でも、このような成分は肌に刺激を与えて皮脂の分泌が増長されます。
クレンジング剤はミルクタイプなどの刺激の少ないものを選びましょう。またメイクはアイメイクなどのポイントメイクだけにしたり、洗顔料で落とせるナチュラルメイクにしたりと、出来るだけクレンジング剤を使わないような工夫をしてみてください。
洗顔の際はよく泡立てて、顔の上に泡をのせたら、泡を動かすような感じで優しく洗います。洗顔の後はぬるま湯でよく洗い流し、流し残りがないようにしましょう。
肌を乾燥から守るにはどんなケアが必要?
洗顔の後は肌の水分量、皮脂量が低下している状態なので、化粧品で補ってあげることが大切です。肌の保湿にはセラミドやコラーゲン、ヒアルロン酸などの保水力に優れた成分が効果的。20代のトラブルのない肌でしたら化粧水の後は乳液かクリームを薄く延ばすだけで十分でしょう。
しかし乾燥が気になる方は保湿用の美容液を、ニキビ跡が気になる方は美白用美容液をと、肌の悩みに合わせて美容液を取り入れてみてください。美容液は他の基礎化粧品に比べて美容成分がたっぷりと配合されています。
その分価格は高いものが多いですが、集中的にケアできるので肌トラブルに悩んでいる方は試してみてはいかがでしょうか。
また日焼けは肌を乾燥させるだけでなく、ニキビの炎症を増長する原因ともなります。基礎化粧品だけでなく、日焼け止めもしっかりとつけましょう。
すでに乾燥が進んで敏感肌になっている方は、刺激の少ない無添加化粧品やオーガニックコスメを選ぶなど、出来るだけ添加物の少ない低刺激の物を選んでください。
安くて頼れる?プチプラコスメ
20代前半は、成長ホルモンの分泌もまだまた活発で、ちょっとくらいの寝不足や間違ったスキンケアをしてもすぐに回復出来る年代です。素肌が綺麗なので、基礎化粧品にお金をかけるよりもアイメイクなどのメイクアップコスメに興味が行きがち。
その為、プチプラコスメを愛用している人も多いのではないでしょうか。プチプラコスメはドラッグストアで気軽に購入出来て便利、価格も安価な物が多く、若い世代には頼れる存在ですよね。
しかし中には、石油原料から合成したものが大量に配合されているものもあります。特に香料は天然の材料を使うとコストが高く、安定供給も難しい為多くは石油原料から作られた合成香料が使われていることが多く、肌に刺激を与える原因に。特に敏感肌の方は、肌トラブルを起こす危険がありますので注意してください。
安くて優秀なコスメはたくさんありますが、そうでないものも同じくらいたくさんあります。新しいコスメを購入する際は商品のイメージや価格だけでなく、何を原料としたどんな成分なのかを理解してから購入するようにしましょう。
20代のスキンケアには、どんな成分がお薦め?
では、どんな具体的にどんな成分が良いのでしょうか。ここではニキビにお薦めの成分をいくつかご紹介します。
・サリチル酸
サリチル酸は殺菌・防腐作用があり増殖したアクネ菌を抑制してニキビが悪化するのを防ぐ効果があります。また角栓やコメドなどの皮脂詰まりを溶かしてニキビを予防する効果もあります。
しかし配合率が高いと肌が乾燥してしまいますので、乾燥ニキビの場合はお勧めできません。
・グリチルリチン酸ジカリウム
グリチルリチン酸は漢方薬として使われている甘草の根に含まれている成分で、炎症を抑える作用があります。カリウムを加えたグリチルリチン酸ジカリウムには、赤ニキビの炎症を抑えます。
・ビタミンC
ビタミンCは抗酸化作用が高く、美白化粧品などに配合されていることが多いですが、ニキビにも作用します。ビタミンCには皮脂の分泌を抑えてニキビの炎症を緩和してくれたり、ニキビ跡の改善にも効果を発揮します。
・クレイ洗顔
クレイ洗顔剤はニキビのある敏感肌の方にお薦めです。天然のクレイが毛穴の中まで入って、汚れや古い角質を落としてくれます。洗顔剤に使われるクレイは超微粒子の物ですので、肌表面を傷つける心配もありません。
将来の自分のために!20代から基礎化粧品を見直そう
いかがでしたか?20代前半はまだ肌がきれいですので、パッケージの可愛さや商品のイメージにとらわれて化粧品を選んでしまいがちです。
しかしこの時期に間違ったスキンケアを続けていたり、紫外線ケアをおろそかにしていると、20代後半辺りから徐々に肌トラブルが目に見えてくる可能性があります。25歳を過ぎたあたりから肌の水分量も少しずつ減少して肌質が変わる方もいます。
自分の肌質に合わせて基礎化粧品を使い分けましょう。新しい化粧品を購入する前にはトライアルセットなどで使い心地を試してみることをお勧めします。
肌には個人差がありますので、ネットで評判の良い化粧品が必ずしも自分に合うとは限りません。トライアルセットはおよそ1週間程度使える量が入っていますので、肌に合うかどうかじっくり判断することができます。
気になる化粧品が見つかったらネットなどで気軽に注文できますので、いくつか取り寄せてみて自分に合う化粧品を見つけてみてくださいね。